暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第30話 カスタムは平和なり
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様」

 かなみは慌てて頭を下げていた。
 意見を言う。それが主であろうと、自分の気持ちをぶつける。そこから、信頼だって生まれてくるんだから。

「さぁ、早速だけどかなみに仕事をしてもらうわよ?」
「は、はい! 判りました。何でもおっしゃって下さい」
「そ〜何でも。ね?」
「へ……? え、えと…… は、はい」

 何処か妖艶な笑みを見せるリア。とても妖しい雰囲気が出てきているのが判る。そして、その顔のまま、リアは言う。

「じゃあ、ユーリを落として頂戴」
「っっ!! ままま、まだ、そんなの、むりです〜〜っっ///」
「へぇ〜 ≪まだ≫なんだ」
「っ〜〜///」

 こんなに感情豊かな女の子だっただろうか?
 虐めるのが楽しい。Sの気持ちが再びリアの中に芽生えてしまったが……、相手がかなみである事、そしてランスとの約束があるから自分の中に押し殺していた。

「ふふ、ほんっと、かなみってば 可愛くなっちゃったわね? ま、半分は冗談だから」
「ほっ……、え? は、はんぶんですか?」
「……ユーリを落として、とかは言わないけど、ユーリとの関係は深く繋がるようにしておいて。貴女の事は、目にかけてくれてるみたいだから。 そう、ね。例えば貴女が危機に陥った時、絶対に助けてくれる。そんな関係に」
「ぁ……ぅ……(白馬の王子様……ってヤツじゃ)」
「そこは いやらしい関係とかじゃないわよ? ただ信頼関係を持つようにしておいてって事。他の打算的にとか考えなくても構わないから。それは私達の仕事だし、悪いようにはしないわ。その方がやりやすいでしょ?」
「は、はい! が、がんばります」

 かなみは慌てて頭を下げた。ユーリとそんな関係を結べたら、嬉しい。それが命令であったとしても。自分の気持ちを知っているからこそ、リアは打算的な考えは持たなくていいと言ってくれているから。
 つまりは、国公認の……仲を、と言う事だろう。かなみはそれを認識すると同時に。

「ッッッ〜〜〜!!」
「あらあら、真っ赤になって、悶えちゃって……」

 かなみの様子を肴に、ワインでも飲みたい。とこの時リアは思ってしまっていた。でも、リアはワインを飲むのは、食後でと決めているから、それは無かった方向にしていた。

「ま、私もダーリンの事を考えたら一緒なんだけどね〜♪ ダーリン、今頃何しているのかしらっ♪ うふふふ」

 リアはランスの事を、かなみはユーリの事を頭に浮かべて、暫く悶えてしまっていた。

「……」

 そして、3人目。マリスは、この時考えていたのは かなみ同様、ユーリの事だった。

 ただ かなみと 違うのは、あの異常数値のレベルのことを中心に考えていたのだ。

 レベル神は不明レベルだと言い、そして力量的に考え
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