第2章 反逆の少女たち
第29話 戦いの終焉と指輪の解放
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させてもらおうか!」
「させるか!! いっけーーチューリップ!!」
マリアが、頭部の部分を狙って撃ち放つが……。
「無駄だ!!」
「くうっ!! なんなのよ! あの触手は!!」
無数の触手が束となり、ラギシスの頭部を庇ったのだ。故に詠唱を阻止する事が出来ない。あの触手は、攻撃でも有り防御でも有ると言う事だろう。
「ええぃ! 気色悪い! 何とかしろ、ユーリ!!」
「お前もするんだよ。アレを飛ばせるのはオレ達だけだ」
「ふん!」
ランスとユーリが同時に構えた。ユーリが狙っているのはただ一点のみ。ランスは、ラギシスの中心部を狙う!
「ランスアタック!!」
「煉獄・爆砕!!」
2人の一撃は、爆発を呼びラギシスの身体を吹き飛ばす。だが……
「ぐが……!! は、はははは!! 今の私にその程度が聞くかぁぁ!!」
確かに、ラギシスの身体の一部は吹き飛んだ。……だが、肥大化した身体の一部を吹き飛ばしただけにすぎないのだ。指輪の全ての魔力を飲み込んでいるだけの事があり、回復力も先ほどの比じゃない。
「ランスっっ!!!」
巨大な身体の一部を吹き飛ばした所で、ラギシス自身に深手を負わせる事がもう出来なくなってしまっていた。
攻撃に怯むことなく迫るのは異形な形の巨大な手。ユーリはランスを蹴飛ばして、その手から庇った。
「ぐぉっ、何をする!! っ! おい、ユーリ!!」
ユーリは、ランスを蹴り飛ばした後、その迫る巨大な手を躱す事が出来ず、そのまま、ラギシスの巨大な手に掴まれてしまったのだ。
「く、くくく!! こうしてしまえば貴様はもう何も出来まい!! その爆発を生む厄介な腕を封じ、武器も弾き飛ばしたんだからな!」
「ゆ、ゆぅーッ!!!」
志津香は思わず叫んでいた。
今にも飲み込まれてしまうあの姿を見てしまったのだから。
「ぐ……、く、くく、はははは………!!」
とてつもない圧力を受け苦痛に歪んでいたユーリだったが、突如笑い出していた。
「はははっ! ここでも貴様は笑えるのか!? 大した玉だな? だが、もう手詰まりだろう! 女共は我が触手の餌食になるのも時間の問題だ。そして、あの男の攻撃も今の私には最早効かん!」
絶対の実力差が出来たとラギシスは思っていた。ここからは何があってももう逆転は無いと。
「まだ……まだお前は気がつかないのか?」
だが、ユーリは笑いを止めなかった。その笑みは自棄になったとかじゃない。何かが違う。
そう、勝利を確信した笑み。
「何を……、なっ!!!」
ラギシスは、巨大な目をユーリに向けていた。
ユーリの手の中にある≪物≫を見て目を見開く。
「そ、それは!!! き
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