第2章 反逆の少女たち
第29話 戦いの終焉と指輪の解放
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志津香はそう頷いた。
ユーリはそれを聞くと、女の子達の方を向く。
「そうか、なら自由になったんだ。元の持ち主の所へ還ると良い。その方が本人達のためにもなるだろう」
「いいえ、一度離された魔力は元に戻ることが出来ません。それにこの中には変えるべき肉体がもうこの世にない魔力も沢山います。ですから、私達はもう直ぐ消え去ることでしょう。その少しの時間を使って御礼を言いたかったんです」
「成程な……。残念だったな、マリア」
ユーリはマリアにそう言う。この中で一番魔力を失ったのが彼女なのだから。
「う〜ん、確かに残念だって思うけど、私にはチューリップがあるんだし。魔力にも負けないから! これから2号を改良して、そして3号! ドンドン、チューリップを作っていくわよ!」
「ポジティブだな。……良い事だ」
無くなったものは、戻らなくなったものは仕様が無い。それを彼女は良くわかっているようだ。……単に、魔法よりも兵器開発の方が興味あるだけかもしれないが。
「私も別にね? 幻獣さんの数は減っちゃったけど、出せるんだし」
「私も不自由はしません。魔法よりもっと頑張らなきゃならない事が多いですから」
ミルもランもそう言っていた。彼女達も特に気にしていないようだ。カスタムの女の子達はとても強いとユーリはこの時思っていた。
「そこで、私達が消え去る前に、最後の魔力を使って何か1つだけ、あなた達の願いをかなえてあげましょう」
「なんだと!? 本当か!」
「何でも……と言うのは?」
「私達は40人分の魔力なのですから、その力を使えばかなりの大規模な事が叶えられます。そう、王国を1つ手に入れる事でも、この世の王になる事でも、不老不死でも……なんでもおっしゃって下さい。ただし、最初に言ったとおり1つだけしか叶えられません。皆さんで1つだけになります」
「うっひゃ〜〜そりゃ凄いわね!」
「何でも……か」
「ん〜〜1つなら皆で相談しないとね」
とりあえず、ひとつだけと言う事で皆は円を作って話し会う事にした。
「私はチューリップの研究費用を……」
「私はランスがデレデレするくらいの色っぽい姿になりたーいっ!」
「ん〜〜、私はダ・ゲイル以外の悪魔とヤってみたいのよね〜。上位の階級の男悪魔紹介してもらおうかしら??」
「私は、ランス様とずっと一緒にいられるだけで………」
「いきなり、何でも叶えられると言われてもな、ちょっと前までならミルを取り返す事だったが、それは叶ったし」
「町の恩返しをしたいので……復興費用を頂けたら、いえ。町を発展させてくれたら……」
「ラガールの居場所を……、いえ もう一度過去に戻れたら」
皆が様々な意見を出し合っている。そんな中、ユーリは志津香の頭を軽く叩いた。
「
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