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ドリトル先生と森の狼達
第十一幕その一
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                        第十一幕  狼さん達を守ってくれるもの
 先生は日笠さんとお話をした通りにです、今度はその日笠さんと一緒に動物園の園長先生にニホンオオカミさん達のことをお話する為にです。
 また動物園に行きました、その時に研究室を出る時にたまたま研究室にいてお茶を飲んでいた王子が先生に尋ねました。
「先生、今緊張してる?」
「園長先生に会って狼君達のことをおw話するからだね」
「うん、どうかな」
「いや、別にね」
「緊張していないんだ」
「特にね」
 こう答えた先生でした。
「していないよ」
「そういえば先生ってどんな時もね」
「緊張しないからね」
 それが先生の性格です。
「だからね」
「それでだよね」
「うん、今もね」
 特に緊張していないというのです。
「いつも通りだよ」
「それならいいよ」
 王子は先生のお言葉を聞いて笑顔で応えました。
「先生が緊張していないのならね」
「落ち着いているよ」 
 そうだというのです。
「とてもね」
「じゃあ今からお話して」
「そしてね」
「すぐに今度はだよね」
「学園長さんともね」
 この八条学園で一番責任がある人もというのです。
「お話することになるよ」
「大きな話になっているね」
「そうだね、やっぱりね」
「ことがことだからね」
「ニホンオオカミ君達のことだから」
 絶滅したと思われていた、です。
「だからこそね」
「国家単位のお話だね」
「まさにね、これからどうするのかはね」
「うん、日笠さんともお話して」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「決めたことなんだ」
「公表するんだよね」
「することになったよ」
 ニホンオオカミさん達の生存をというのです。
「ニホンオオカミ君達のことをね」
「そうなんだね、よかったよ」
「王子は公表すべきと思っていたんだね」
「やっぱりね」
 それこそと答えた王子でした。
「ことがことだからね」
「僕もです」
 研究室にはトミーもいます、トミーも先生にお話します。
「ニホンオオカミさん達のことは公表すべきだったと思います」
「じゃあいい判断だね」
「はい、こうしたことはやっぱり」
「学者としては義務だね」
 絶滅の有無を確かめて実在したのならば公表する、そのことがというのです。
「まさに」
「そうです、何といっても」
「調査の結果は全部公にしないと駄目だよねえ」
「学者としての義務」
「そうだよね」
「うん、学者は真実を人々に伝えてそして残す」
 先生もその学者として二人に答えます。
「だからこそだね」
「今回のことは本当に」
「正しいと思うよ、僕達も」
「そして後は」
「日笠さんのアドバイスに従ってね」
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