第2章 反逆の少女たち
第28話 絶望の中の光
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それはもっと思い出させないでっっ!!」
ミリの言葉にマリアは、両耳を塞ぎながら絶叫をしていた。本当に思いだしたくないようだ。
あの鏡の要求をした事を……。
「それは兎も角置いといて」
「置くどころか削除して! 記憶の底から削除しといてユーリさんっっ!!!」
ユーリは話を戻す為にそう言ったのだが、マリアにとっては置いとくと言う比喩も嫌だったようでそう思わず言ってしまっていた。
それを聞いていた志津香はと言うと。
「(……後で問い詰めよう)」
何か無性に気になったようで、この件が全部終わったら、マリアに聞いてみようと決めたようだ。
その結果次第では……と、力を込めていた。つまり、再びユーリの足が悲鳴を上げるのが決定したのである。いや、マリアが話さなければ……。いやいや、ミリが面白がって話をするだろうから、志津香が知るのは既に決定だろう。……ユーリの足の運命も。
「ああ もう、話が進まないじゃないか。戦闘前でリラックス出来ているのは良い事だが、話を進めるぞ?」
「あーうー……わかりました……」
マリアは項垂れつつも、しっかりと頷いていた。
今は、ユーリの言うとおり戦いの前。こんな平和なやり取りは、アイツを倒した後に取っておく、と。
「次にミルだが、幻獣でのサポートを頼む。あの時程は出せないと思うから、ミルも決して無理はするなよ?」
「うんっ! 幻獣さんは強いですから安心して! しっかりと助けてあげるから!」
ミルは胸を張りつつ、右拳で胸を叩いた。
「志津香は、この中で一番魔力が高い。ラギシスの魔法を防いだり、封じる事は可能か?」
「ええ、大丈夫。長い時間は多分持たないけど、アイツを倒しきるまでは封じて見せるわ」
志津香は腕を組んで強く頷いた。
この中ではユーリが言うように、指輪の恩恵を受けている状態とさほど変わらないのだ。だから、魔には魔をもって防ぐ事が可能となったのだろう。
「だから、しっかりと私を守ってね。前衛さん」
「ああ、任せろ」
「ふふ、2人の世界創ってるんじゃねぇぞ?」
「……私も前衛よ、志津香……」
「っ!! そ、そんなんじゃない! ただの言葉の綾よ」
志津香は思わずミリにそうツッコミを入れていた。
ミリ、そしてロゼは、天敵であるとこの時改めて意識をしなおす彼女だった。
「……はは、ミル」
「ん? なーに? お姉ちゃん」
「ユーリも言ってたが、絶対に無理はするなよ?危なくなったらオレの後ろに隠れるんだ。絶対に守ってやるから」
「うん。でも 私だってラギシスは絶対に許せないから、最後まで頑張る」
一番最年少であるミルに今回の戦いは酷だと思わずにはいられない。だが、彼女も強い思いをもってこの戦場に来
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