第2章 反逆の少女たち
第27話 元凶
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ゼーとかもあれば明日に響かな……いか、どうか わからんか、コレほど強いやつだったら」
「う、うんっ!」
ユーリがそう言って落ち着かせようとするが、志津香が抱きしめる腕の力を緩めたりはしなかった。背中に頬刷りをしたり 緩急を付けて抱きしめたりと……。
「あはははっ!」
「志津香、お水だよ! ほら」
「ゆーが、ゆーがのませて〜!! おみず、のませて〜!」
マリアが水を持ってきたのだが、志津香の両手はユーリを抱きしめて離さない。……離したくないのだろうか、飲ませる様に要求していた。
「背中に抱きつかれてるんだぞ? どうやって、オレが飲ませるんだよ」
「ゆーは、はい! っていえばい〜の!」
「んな無茶な……」
志津香の無茶な要求はとりあえず、スルーするが……、こうなってしまえば落ち着くまで解放されないだろう。
「と、とりあえず、座敷の間に移動しますか? 立っているの志津香だってユーリさんだって大変だと思いますから」
「そうだな。体力的には、オレは大丈夫だが……、そろそろ 周りの目が痛くなってきた」
志津香の酒乱振りはあまり見ないらしく、皆目を丸くしている。そして、誰かに抱きつくなんてこともこれまでには無かった事だ。……あの酒を飲んでしまったから、と言えば不思議じゃないと大多数は判断したようだが、背後から感じる3つの視線は違った。
「あは、らぶらぶなの〜? 私とランスみたいにっ?」
「……ユーリさんと志津香が」
「本当に幸せそうな顔。こうなる前は、ラガール殺す!! とか、色々物騒な事言ってたのに」
「あははははは!! ラガールはわたしとゆーでころーすっ! ぶっころーーすっ!!」
笑いながら言う所ではないと思うような物騒なセリフを言う志津香。どうやら、マリアが言った言葉に反応したようだ。だが、ユーリもその思いは勿論自分も強く持っている。
だから、志津香のこの現状になってしまった訳が理解できた。
「自棄酒、と言うわけか。あの結果だったから仕方ないな。……だとしても、んな無茶なの飲ませるなって」
「わ、私は止めたんだけど、全く聞かなくって……、それに、プチ粘着地面も使われたりしたし」
「魔法使って足止めか。そこまでして飲みたかったのなら、志津香の自業自得だな」
笑いながら場所を移動した。
志津香が背中に張り付いたままだったが、とりあえず移動する事は出来ていた。ユーリを含めた5人は、座りこんだ。
志津香もユーリが座ったからか、首筋にぎゅっとしがみ付く。
「いくら酔っているから、って言ってもこれは流石に異常じゃない? 私にも ここまで絡んだりしなかったのに。 ユーリさんと志津香って知り合いだったりするの? それにユーリさんの事を《ゆー》って呼んでいる所を見てもそ
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