第2章 反逆の少女たち
第27話 元凶
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」
チサは慌ててそう答えつつ、水も用意していた。チサの父親、ガイゼルも飲みすぎのようで目を回しているようだったが……対した事はなさそうだ。チサが戻ってきてからずっと、べったりだったようだ。
「お父様ったら……、大丈夫ですよ」
チサはそう何度も言っていたのだった。そして、ランスはと言うと。
「◎△$♪×¥●&%#?!」
さっきも思ったのだが……、もう何を言っているのかさっぱり判らない。明らかにガイゼルよりも重症だったようだ。そのままシィルとチサの肩で支えられながら退場していった。
S●X!S△X!と連呼しているバチが当たったんだろうか?
「恐るべし……≪ヘルマド・スピリタス≫って所か」
ユーリは、ランスを見ながらそう言っていた。チサが持ってきたと言う酒の量はほんの僅かな量だ。一気に飲んでしまえば、有害だからだろう。そもそも、アレはストレートで飲むものじゃないから 何かで割るなりをする筈だが。
「そもそも、だ。……アレを頼んだのは、一体誰d「あはははっ!!」おぅっ!??」
突然、ユーリの背中に衝撃が走った。誰かが背中に抱きついてきたようだ。
「あははは、ゆーだっ! ゆーがいるっ!! あはははっ!!」
「し、志津香っ!?」
「ゆー、つ〜かまえた〜〜っ! あははははっ!!」
背中に伝わるのは温かい感触。
ランスの様な感性とは少し違う。確かに、志津香の胸の感触は背中を通して伝わるが、それ以上に何処か暖かかった。
≪家族≫と思えた人との再会だから……だろうか?
「あ、あ〜〜、こら、志津香っ!」
「無茶苦茶に飲むからだよ……」
「わ、しづかが抱きついてる姿初めてみたっ!!」
志津香がここまで潰れるのも、誰かに抱きつくのも見た事無い面々。それは古い付き合いなのにも関わらずだから、驚いている様だ。
「成程……あの酒を頼んだのは志津香か」
ランやランスから解放されたマリア、そして興味津々に見ているミルが傍に寄ってきた。
酒を頼んだのは誰か?と思っていたユーリだったが、明らかに酔い方が他とは違う彼女と、さっき退場していったランスを見たらもう一目瞭然だ。
「あはははは、だめだも〜ん! ゆーは、わたしのなのっ! わたしから、とっちゃだめなのー! あはははっ!!」
「……ユーリさん、短い時間で随分と親しくなったのですね?」
ランは何処か悲しそうな瞳で見ていたが……、背中から抱きつかれているユーリには見えないし、判らない。だからどうか? と言う訳でもないが、普通に返していた。
「酔っ払いなんて、どの町でも、どの国でも絡んでくる者はいるさ。それ、殆ど共通だろう? ほら、志津香、落ち着けって。マリア 水をあげてくれないか? 出来ればヘパリ
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