第2章 反逆の少女たち
第26話 祝賀会と出会い話
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暴れたりしないって事かしら?」
「まぁな。いい気にさせておいたら後々が楽だ。とりあえず 流石! と英雄! を連呼して酒でも飲ませれば暴れたりはしないだろ。暴れられたらいろんな意味で面倒くさい」
してやったりのユーリだったのである。志津香は、だが少し気にかかることがあった。
「……それより、さっき あのコと何話してたの?」
「ん?」
ユーリは何を言ってるか直ぐには理解できなかったようだ。だが、大体判ったようで。
「それは、町に帰ったら言うよ」
「……絶対によ」
「はいはい」
「はいは、一回!」
「はーい」
こうして、ユーリ達もカスタムの町へと戻っていった。そして、このやり取り……ユーリは、どこか懐かしくも感じていた。
志津香の性格、それに一つ追加しようと思う。
それは独占欲がかなり強いと言う事だ。意中の相手が、少し 他の女の子と話すだけでもアウトなのだろうか……?
「そんなんじゃないわよ!!」
「うおっ! な、何がだ?」
突然の突っ込みに戸惑うユーリ。
どうやら、ユーリを想うコは皆天の声にツッコミが出来てしまうと言う技能が追加されるみたいだ。……なんの役に立つのだろうか。
その後の取り残されたランス達は、必至に少しずつ粘着地面攻略に勤しんでいた。シィルはいろいろと罵倒されていたのだが、それでも嬉しそうに粘着を解いていったのだった。
〜カスタムの町 迷宮前〜
その場所は普段は人通りの無い場所だった。
それは当然だ、迷宮の入口であり モンスターが出てくる可能性も高い場所。今は魔女達の拠点となっているのにも付け加えて、よりいっそう人が寄り付かなくなっている場所……の筈だったが。
「し、しづかぁぁ〜〜っっ!!」
帰り木で到着した途端に志津香は誰かに抱きつかれた。
突然の事に目を丸くしていた志津香だったが、誰が抱きついてきたのか直ぐに判ったから目を穏やかにさせていた。
「マリア……、それに皆も。心配かけて御免なさい。もう、大丈夫だから」
そう言って、志津香はマリアの背中を叩き、落ち着かせていた。心底心配で、志津香の姿を見た瞬間、気持ちが緩んでしまったのだろう。
そして、マリアに続いて ラン、ミルとミリ、エレナ。そして、騒ぎを聞きつけた町の人達の殆ど皆が駆けつけてくれていたのだ。
「……ははは」
遅れて出てきたユーリは思わず笑顔になっていた。皆、初めこそは魔女達を憎み畏れていた。もう、その事が嘘みたいだ。皆が魔女と呼んでいた彼女達を囲み、そして良い笑顔だった。
志津香も例外ではない……。
「(……今日だけはオレも考えるのを止そう)」
今日知った
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