第2章 反逆の少女たち
第26話 祝賀会と出会い話
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を治してたのよ。それは、さっき ここを何人か通ったから、その人達に聞いたら裏が取れるわ」
「………」
「まぁ、アンタなら、ユーリくんなら、それくらい察してるとは思ったけど 世の中には凄いコがいるもんね〜……。やー ほんとびっくりだわ」
「…………」
「あら? なんで黙ってるの?」
「これ……」
男はギルドカード、身分証明書を差し出した。僅かにだが震えている手。ロゼはある事に直ぐ気づいたが、表情は全く変えなかった。
「ん? ああ、これ……へぇ、ギルドに所属してるんだ? へー やるわね〜その歳で、ふんふん……。な〜るほど、ぷぷっ 童顔乙! って事かしら?」
「うるさぁぁぁい!!!!」
顔を真っ赤にさせて怒るユーリ。そして、それを見て笑うロゼ。
「きゃーー おこったーーこわーーい(棒)」
「こんのーー!! 訂正しろっっ!!」
「え〜〜でも、私 間違ってないでしょ? 私よか若いし〜〜、それに10代ってのも間違ってないでしょ?」
「ぐ……ぐむむむむ……」
そう言われれば確かに間違いない。確かにロゼは『10代?』 としか言っていない。やや過剰に接してしまったのは、自分だ。……だが、ロゼがゲラゲラ笑うもんだからこうなってしまう。
「お姉さんの方が、1枚上手みたいね? ユーリちゃん?」
「ちゃんはやめろ!!」
「きゃーー、ごめんなさいーー(棒) ならそんなユーリに良いことをしてあげよう」
ロゼは、指をぴんと上げた。
「はぁ……はぁ……ん?? なんだよっ」
「直ぐにでも大人の階段を上らせてあげましょう! これで童貞(予想)ならぬ童顔卒業!」
「誰がするかぁぁ!!」
「い〜じゃない! 最近 悪魔のダ・ゲイルとヤってないんだし? 姫始め手伝ってよ〜」
「いやじゃぁぁぁ!!」
ユーリは反射的に逃げていった。フードを深く被って。
「あははは、ひっさしぶりにあんな面白いヤツ見たわ。強いのに、あんななんて マジで可愛いわね」
ロゼが笑っていたその時だった。
「ロゼ……」
後ろから、声が聞こえてきた。聞きなれた声だ。
「……無事だったようね。私と同じ悪運強し」
何処かほっとしているロゼがここにいた。
「……彼に斬られなかっただけだ。くたばり損なっただけだ」
「ユーリが見逃してくれたって事? 敵には容赦なさそうな感じがしたけど、そうでもないのかしら?」
「いや、他のメンバーは皆やられたよ。凄まじい手練だった、ただ……私の目を見たと思ったら剣を収めて去っていったんだ」
「………」
ロゼはそのセリフを聞いて思い出していた。ユーリが言っていた言葉を。
「目を見たら人間性がわかる……か。本当みたいね」
「……なんだ、何か判ったのか?」
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