暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第26話 祝賀会と出会い話
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議ではない為、自分の命と家族の命を守る為、そして この行為をなんとも思っていない者。

 ……大多数が後者、命を奪うことをなんとも思っていない連中で構成されている部隊だ。

 自身の手を血で染めるのになんの躊躇も持たない者達。

 だが、例外は1人いる。

「はぁ〜あ、なんで私がこんな場所にいるのかしら?」

 頭が痛いといわんばかりにそう言っている女が1人。彼女はロゼ・カド。

 教会のシスターであり、今回はヒーラーとして本部から動向させられたメンバーだ。本来ではこの場にいるのは場違いであり、カスタムの町勤務の筈なのだが、ヒーラーが全て出払っている・仕事先でのトラブル。その偶然に偶然が重なって白羽の矢が立ったのか彼女だった。
 AL教団一の不良シスターと名高い彼女だ。当然ながら、上司を敬ったり、そんな危害は全くない。

「あ〜申し訳ないけど、あたし、汚れ仕事、一っ切っ! 引き受けるつもりないから。ただ 傷治して欲しい人だけ、来てくれたらぱぱっ! とやっちゃうだけだからね。だから ご利用は計画的に」

 面倒くさそうにそう言う彼女。
 ただの一シスターが、テンプルナイツのメンバーにこんなでかい顔などは普通出来ない。だが、誰も口出しできないのにはわけがある。
 彼女は悪魔と契約していると言う噂がたっており、その悪魔の実力が未知数なのだと言うこと。

 噂が噂を呼び、誰も彼女に手が出せなくなってしまっているのだ。普通ならば、その時点で粛清の対象になるのだが、何故か上からのお達しが来ないのも不思議な所のひとつである。



 そして、決行前日の夜。
 男の1人が、夜空を眺めながら酒を飲んでいる彼女の隣へときていた。


「ロゼ……」
「あら、なにかしら? まさか 戦いの場に来て、人恋しくなっちゃったわけ?」
「……」
「わかってるわよ。何にも言わなくても」

 ロゼは、ニヤリと笑っていた表情を潜めて真剣な顔立ちになる。

「確かに今回のはあのエンロンのジジィが勝手にやりだした事。……トータスなら賛同しそうだけど、他の2人が賛成で過半数を得なきゃ可決出来ない。あの壊れた法王のおっさんも無頓着だし。今回の事例が行き過ぎてるのは重々承知よね」
「なら……私はどうすれば……あの町には幼子もいるんだ。その全てを、全てを炎で浄化せよ。……全てを灰にせよ、と言うのが指令だ。……私の、私達の手で」
「……ま、私がするわけじゃないから軽口しか言えないって思われるかもしんないけど、それが嫌ならあんたが司教まで上り詰めて、内から変えてやれば良いじゃない。なんなら、エンロンとトータス。下衆2人を蹴落として、更にはあの壊れた盛んな法王様もご一緒にチーンと焼香を上げれる状況にしたら良いんじゃないかしら?」
「………
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