第2章 反逆の少女たち
第26話 祝賀会と出会い話
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後は、カスタムの町に戻り 全ての事情を説明するだけだが、まだする事はあった。そう、志津香達に囚われてしまった娘達である。彼女達の救出も依頼の内容に入っているから。
あまりにメインの封印された町の解放と魔女の印象が強すぎるから、忘れがちだが、ユーリは忘れていない。……ランスは忘れてると思うが。
「さてと……、さぁ カスタムの娘達の解放に行こうか。確か見て無かったのはこっちだったな」
「あ!ちょ、ちょっと!!」
志津香はある事を思い出したようで、慌ててユーリをとめようとするが……、時は既に遅かった。左右に広げられた扉の先には巨大な試験管の中にいる女の子たちがいた。
いたのは間違いないが、この状況は想定外だった。
まるで 生き物、触手が女の子達の秘部に刺さっており、或いは胸部にくっついており、時折振動し、時折まるで吸い出している様に動き、彼女達は淡い喘ぎ声を上げていた。その頬は赤く染まっている。何やら液体に浸かっているから、大丈夫か? と思っていたが、志津香が言った通り、傷一つつけられていない様だ。
「………」
ユーリは、とりあえず絶句していた。
確かに、ここには女の子達がいた。間違いなく彼女達がカスタムから攫われた少女達だろう。そして、攫ったのは志津香本人だと認めている。
そっちの気があるのか?と志津香を疑ったが……、直ぐにある事を思い出していた。
「ああ……確か最高潮が原動力になるとか、ならないとかって書いてたな……」
「って、いつまで見てるのよ!!」
志津香は慌ててユーリの今度は脛目掛けて蹴りを放った。そこは弁慶の泣き所。そんな所に喰らったら悶絶ものだろう。しかも完全に気が抜けている所に貰ったから。
「っててて……」
ユーリは足を摩っていた。
その間、志津香は慌てて彼女達を試験管の中から解放する。
ボタン1つで解放できるようで、瞬く間に触手は外れ、試験管内に溜まっていた培養液は排出される。そして、1人1人、志津香の手で抱かかえるようにしながら 出していく。が、如何せん数は多い。
「手伝おうか?」
「向こう向いてなさい!! また蹴られたいのッ!!」
「……はい。了解しました」
思わず敬礼をしてしまいそうになるほどの声量、そして剣幕だった。
故にユーリはそのままずっと後ろの扉と睨めっこするしかできなかったのである。
そして暫くして、志津香は全員を試験管から出し、服も着させた。
「ふぅ……。皆、本当に御免なさい」
志津香は、意識を取り戻した彼女達に頭を下げていた。
ユーリは、壁の方を向いているから、志津香の顔は見えない。だが、その声は僅かに震えているのは判る。心から謝っていると言う事も。
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