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『八神はやて』は舞い降りた
第5章 汝平和を欲さば戦に備えよ
第39話 エロは世界を救う
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ちょっといいとこ見てみたいー!」

 そこは、親睦会という名の合コン会場だった。正直気乗りしないが、協力関係にある以上、交流が必要なのも確かだった。
 ただ、だからといって楽しめるかと言われれば否だ。英雄派の幹部と八神家の親睦会、というのが当初の予定だったはずが、大人のジュース(アルコールじゃないよ!)が出てきてから流れが変わった。その結果が――

「はい、のんでのんでのんでー!」

「うおっ、曹操本当に一気しやがった」

「これ結構果汁(度数)高いのに」

「どうりゃ〜、はやて、俺のかちりゃ〜」

 飲み比べなんてしてないんだがね。しかし、曹操は今日やけに絡んでくるな。大人のジュースの飲み比べで負けたのは事実。罰ゲームは何だっけ? 禍の団に参加した動機? それならいい魔法がある。
 皆をボクの記憶の世界に誘おうじゃないか。このときボクは酔っていたのだろう。だから、ボクの最大の秘密を明かしてしまった。酔ってたとはいえ迂闊にすぎる。やっちまったぜZE。

幻想空間(ファンタズマゴリア)!」
「……!?」





 俺は完全に酔いから覚めていた。はやてが見せてくれた彼女の過去の幻影。彼女の強さの源……そして、彼女の存在意義。何の救いもない少女の物語だった。

 母はいないが、大好きな父との平穏な生活。はやての記憶の場面が移り変わっていく。そのどれもが父との思い出だった。というか、父親の姿しかない。父子家庭だから当然とはいえ、ちょっと父親のこと好きすぎじゃないか?
 
ファザコンってやつね。とジャンヌが妙に納得していたようだった。そうだったな。彼女も父を堕天使に殺されたのだったか。なにか感じ入るものがあったのだろう。
 小学校に入学したが、孤立してしまったはやては、ますます父親に依存するようになる。くそっ、俺がその場にいれば、はやてと仲良くなって……幼馴染とか最高のシチュエーションじゃないか!

 場面が変わる。9歳の誕生日を翌日に控えた夜、事件は起こった。はぐれ悪魔の襲撃だ。だが、はやての父があっさり倒す。凄腕のエクソシストと聞いていたが想像以上に強い。ヘラクレスが、目を見開いている。

 確か、六式だったか。(ににしえ)のエクソシストによって開発されたという天使陣営秘伝の秘術だ。人間でありながら、人外と戦えるようになる脅威の技術。それだけに、習得は困難を極める。ただ、開発者は「海賊王に俺はなる!」といって泳げないくせに海に出ようとした変人だったらしい。強かったそうだが。

 そして、悲劇が起こった。偶然(・・)駒王町に来ていた魔王サーゼクス・ルシファーが、勘付いたのだ。その後は、娘を守るためにはやての父は戦いを挑むが敗れ、ジュエルシードという名の神器――いやロストロギアといっ
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