第5章 汝平和を欲さば戦に備えよ
第39話 エロは世界を救う
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ちょっといいとこ見てみたいー!」
そこは、親睦会という名の合コン会場だった。正直気乗りしないが、協力関係にある以上、交流が必要なのも確かだった。
ただ、だからといって楽しめるかと言われれば否だ。英雄派の幹部と八神家の親睦会、というのが当初の予定だったはずが、大人のジュースが出てきてから流れが変わった。その結果が――
「はい、のんでのんでのんでー!」
「うおっ、曹操本当に一気しやがった」
「これ結構果汁高いのに」
「どうりゃ〜、はやて、俺のかちりゃ〜」
飲み比べなんてしてないんだがね。しかし、曹操は今日やけに絡んでくるな。大人のジュースの飲み比べで負けたのは事実。罰ゲームは何だっけ? 禍の団に参加した動機? それならいい魔法がある。
皆をボクの記憶の世界に誘おうじゃないか。このときボクは酔っていたのだろう。だから、ボクの最大の秘密を明かしてしまった。酔ってたとはいえ迂闊にすぎる。やっちまったぜZE。
「幻想空間!」
「……!?」
◆
俺は完全に酔いから覚めていた。はやてが見せてくれた彼女の過去の幻影。彼女の強さの源……そして、彼女の存在意義。何の救いもない少女の物語だった。
母はいないが、大好きな父との平穏な生活。はやての記憶の場面が移り変わっていく。そのどれもが父との思い出だった。というか、父親の姿しかない。父子家庭だから当然とはいえ、ちょっと父親のこと好きすぎじゃないか?
ファザコンってやつね。とジャンヌが妙に納得していたようだった。そうだったな。彼女も父を堕天使に殺されたのだったか。なにか感じ入るものがあったのだろう。
小学校に入学したが、孤立してしまったはやては、ますます父親に依存するようになる。くそっ、俺がその場にいれば、はやてと仲良くなって……幼馴染とか最高のシチュエーションじゃないか!
場面が変わる。9歳の誕生日を翌日に控えた夜、事件は起こった。はぐれ悪魔の襲撃だ。だが、はやての父があっさり倒す。凄腕のエクソシストと聞いていたが想像以上に強い。ヘラクレスが、目を見開いている。
確か、六式だったか。古のエクソシストによって開発されたという天使陣営秘伝の秘術だ。人間でありながら、人外と戦えるようになる脅威の技術。それだけに、習得は困難を極める。ただ、開発者は「海賊王に俺はなる!」といって泳げないくせに海に出ようとした変人だったらしい。強かったそうだが。
そして、悲劇が起こった。偶然駒王町に来ていた魔王サーゼクス・ルシファーが、勘付いたのだ。その後は、娘を守るためにはやての父は戦いを挑むが敗れ、ジュエルシードという名の神器――いやロストロギアといっ
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