マブラヴ
1077話
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信は、当然の如くシャドウミラー用の通信に流されている。
その通信を聞いていたコーネリアに尋ねるが、戻ってきたのは険しい表情だ。
『偶然、恭順派のメンバーが何か他の作戦に取り掛かる為にこの場にはいなかった。そう考えるのは虫が良すぎるだろう』
「となると……」
『元々ここに私達を引き寄せて、纏めて葬り去る気だった』
自分達の本拠地に敵を引き寄せて一気にドカン。
どこのブルーコスモスやティターンズだって話だ。
だが、ブルーコスモスにしろ、ティターンズにしろ、その本質は恭順派……正確にはテロリストとそう違うものではない。
まぁ、ティターンズは多少違うかもしれないが、バスクの事を考えるれば一緒にしても大差ないと思う。
せめてもの救いは、G弾やら核爆弾やらじゃなくて普通の……恐らくS-11辺りの爆発だった事か。
「となると、アメリカ軍の兵士2人を先に脱出させたかったのは、何かを持って帰って欲しかった。そういう事か?」
『恐らく』
現状で恭順派が狙うべき事……それは当然組織の存続だろう。ただでさえ現在の状況で恭順派に入ろうなんて物好きは殆どいない筈だ。
「長瀬、お前が本拠地で確保したのは何がある?」
『申し訳ないが、それ程多くはないでござるよ。アメリカ軍の兵士の目を盗んで入手した物でござるからな。何らかのリストと思しき書類が数枚といったところでござる』
書類が数枚か。恐らくそれはブラフ……というか、アメリカ軍に発見して欲しかったものだろう。
出来ればもっと隠されている物、向こうにとっても予想外な物が欲しい。
「コンピュータとかはどうだ?」
『先程の爆発で殆ど破壊されているでござる』
「メモリとかハードディスクとかの部品もか?」
『うーん……幸い拙者等の後ろにあった部分の物であれば多少残っているでござるが……それでも殆ど壊れているでござるよ?』
「一応それでも持ってきてくれ。こっちの技術力があれば復元出来る可能性もあるからな」
『ニンニン』
その短い言葉と共に、通信が一旦切れる。
コンピュータやら何やらの回収に入ったのだろう。
……あ、気絶しているアメリカ軍の兵士達をどうするかの指示を出すのを忘れてたな。
まぁ、その辺は気絶したまま放り出しておけば、奇跡の生還とでも思ってくれるだろう。
「さて、どんなお宝が出てくる事やら」
恭順派が何を狙っていたのか。それを知る事が出来ればいいんだが、な。
こうして、色々と大きな問題がありながらも恭順派の本拠地襲撃作戦は終了するのだった。
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