マブラヴ
1077話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「自分のアーティファクトの能力を、そんなに簡単に話すなよ」
『ふふっ、拙者はアクセル殿を信用しているでござるからな。問題ござらん』
「忍者にしては、危機意識が低すぎないか?」
『にんにん』
笑みを堪えたその言葉に、これ以上言っても無駄だと諦める。
忍者って割には妙にお人好しなんだよな。
にしても……ネギと仮契約した相手に出るアーティファクトは色々と使い勝手のいいものが多い。
綾瀬の辞典や、宮崎の読心の本といった具合に戦闘以外でも使える物のように。
それに比べると、俺が契約したあやか達は基本的に戦闘特化型と言ってもいいような装備になっている。
……少し違うのが、何種類もの能力を持っている千鶴の虹色領域の腕輪や、歌で多種多様な補助効果を発する美砂のセイレーンの瞳か?
その2つだって、どちらかと言えば戦闘に向いている能力だし……
これは、恐らく俺とネギの本質の違いなんだろうな。
どちらかと言えば研究者気質のネギに、戦闘特化型の俺。
その差が大きく出たのだろう。
『それと、アメリカ軍の者達もある程度は救出したんやけど……ええよな?』
「そうだな。わざわざここで殺すよりは助けた方がいいだろ。ただ……」
『分かっとる。救出する前に気を失わせておいたわ。本人にしてみれば、気を失って気が付いたら何故か生きてたって感じやろ』
「ならいい。それで、アメリカ軍の兵士達はどれくらい救えた?」
『突入したのが20人くらいで、その中の2人が爆発が起きるよりも前に撤退していった。何か見つけたんやろな。で、さっきの爆発で助けたのが……残り全員やな』
となると、結局さっきの爆発での死亡は0か。まぁ、夏美がいるのを思えば、死人が出なかったのは喜ぶべき事だろう。
人の死に慣れていない夏美だ。もし目の前で人が死んだりすれば、大きなトラウマになった可能性も高い。
そうなれば、夏美を可愛がっている千鶴辺りに何を言われていたか……
そこまで考えて、ふと何故爆発が起こったのかを聞いていなかった事を思い出す。
「で、結局爆発の原因はなんだったんだ?」
『あー……正直分からん。中に入って暫くしたらいきなりだったし。ぶっちゃけ、楓姉ちゃんがおらんかったら、俺等もかなり厳しかったと思う』
小太郎の言葉になるほどと頷こうと思って、ふと疑問に思う。
アメリカ軍を引き寄せて纏めて爆発させるのなら、何故全員揃ったところでやらなかった? 2人だけではあっても、脱出させるのは意味がない……待て。待て待て待て。
その2人のアメリカ兵の脱出はそれを狙ったものだったとしたら?
脱出したのを確認してから、意図的に爆破した。……けど、何故? 俺の考えすぎか?
確かにこうして考えてみると、そんな真似をしても恭順派の利益
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ