暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
48 逃亡者・暁シドウ
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WAXAからの支給品であるNexusを取り出した。
ケースの中身は端末と先程の偽名で契約しているSIMカードだ。
NexusはWAXAのシステムが完全に機能していないため、追跡の恐れは無かったが念のため電源を切っている。

「えっと...前にマヤに教えてもらったんだがなぁ...」

記憶を辿りながら、手探りで端末を操作する。
NexusはSIMカードを抜いてから電源を入れて、箱の中から幾つかの端末を比べた。
QWERTYキーを搭載したBlackberry Classic、防水防塵の他に映像や音楽などのエンターテイメント的機能に優れたXperia Z、防水防塵に耐衝撃性能を持つDIGNOなどの他、シンプルなPHSまである。

「ん...これだな」

シドウが選んだのは、高精細でありながらも省電力性に優れたディスプレイと機能を搭載し、防水と防塵、更にテレビ機能など必要な機能を持ったAQUOS Xxだ。
特にバッテリーが長持ちすることが、消耗戦になりかねない現状では優先すべき機能だった。
本来ならPHS端末など機能を絞ったものの方がバッテリー持ちはいいだろうが、PHSは基地局あたりのカバーできるエリアがせいぜい500メートルが限界だ。
現代ではPHSも通常のPETやトランサー、スマートフォンなどのエリアと同等だが、それを実現できているのは、数百メートルごとに基地局が用意されているからである。
つまり逆探知された場合、スマートフォンで通常の電話回線を使った場合に比べて、より詳細な位置が探知されてしまうのだ。
それに逆探知されにくいように移動しながら使用すれば、ハンドオーバー、すなわち基地局を次々と変えていくため、通信の品質が下がりやすくなる。
シドウはAQUOSにSIMカードを挿入してコンセントに繋いで充電しつつ、電源を入れる。

「おっ...おぉぉ...電波掴んでる!」

ステータスバーでSIMカードを認識して電波を拾っているのを確認すると、ひと安心した。
シドウは銃火器の扱いやマシンの操縦は得意だが、電子機器の扱いにはかなり弱いのだ。
そんなシドウにとってはSIMカードを挿すだけでも、一世一代の大作業をこなした気分だった。
続いてNexusとAQUOSをBluetoothで繋ぎ、電話帳や最低限のデータをコピーする。
その後も幾つかも作業を行うが、それをこなす度にシドウはガッツポーズを決めた。

「何だ...オレだってやればできるもんだな...」
『モバイルバッテリーも用意しておくのがいいでしょう。番号の登録されたSIMをもし全て使い切ったり、街に出ている際に端末が壊れることがあれば、最寄りでプリペイドフォンを買いましょう』
「プリペイドフォン?...っていくらで買える?」
『機種や事業社にもよりますが
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