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ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第25話 魔想志津香
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〜GI1001 ???? 〜




 これは、昔の話。


『ゆーっ! まって、まってたら〜!』
『あはは、はいはい。ほら』
『ぶ〜……まって、っていったのに! それに はい、はいっかい!』

 そこでは、楽しそうに遊ぶ子供達がいた。
 前をいく男の子、その子に必至についていこうとする女の子。まるで兄妹のように仲が良い2人だった。

『ふふ……、本当に仲が良いわね? 兄妹みたいよ』
『親としては、ややショックだよ……、私達のコトより、彼の名前を先に呼んだんだからさ……』
『あぅ……、そ、それはごめんなさいとしか……』
『あはは、気にしないでいいわ、リ●ーナさん。単なる親バカだし? 娘を持つ親って言うのは共通だから』

 そして、その子供を温かい目で見ている3人の大人達。
 口では、ショックだと言っているのだが、その目は優しく穏やかだ。あんなに早くに懐くとは思ってもいなかった。誰に似たのか、気が強い性格になってしまっているようで、赤子なのに涙すら殆ど流さず、今に関しては言葉も、カタコトだが発している。1,2歳ほどの子供がだ。

『う〜む……、私達の娘は天才じゃないのか? 確かに●ー●君も幼子だ、凄い賢い子だと会った当初から思っていた。でも 娘の方が…… 歳を考えたら……』
『それが親バカだ、って言うんですよ? あなた?』
『うっ……』
『ふふふ……』

 グサっと図星をさされてしまう。
 楽しそうなのは、子供達だけじゃなさそうだ。だが、その内の1人は神妙な顔つきをしていた。

『……本当に、ありがとうございます。得体の知れない私達を助けていただいて』

 すっと頭を下げていた。この事も何度も何度も合った事なのだ。だから、いつも笑顔になって。

『も〜、何度目かしら? 大丈夫だって言ってるでしょ? 困ったときはお互い様ですから』
『そうだよ。それに、私はその人の目をみたらどんな人か良くわかるんだ』
『め〜??』
『おお、●ー●君。そうだよ』

 いつの間にか、傍に寄ってきていた《●ー●》を抱え上げた。目線を自身に合わせて、覗き込むように見つめる。

『目が澄んでいるかどうか、それがその人の本質を示していると私は思ってるんだ。いくら、酷いコトをする人でも、たとえ良いコトをする人でも、……その目の光の奥底に真実を持ってるんだ。行動が酷くても、目が澄んでいる人は そうせざるを得ない、自分自身も悲しいと、心の奥では考えているって思う、 逆に幾ら口の良い事を言ってても、目が濁っているのなら、何かいけない事を考えているって思うんだ』
『ん〜〜???』
『あなた……難しいコトを言うものじゃないでしょ? まだ、3歳なんですから』
『はは、そうだったな。だが、コレだけは覚え
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