暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜漆黒の竜使い〜
episode2 ーTAG FORCEー
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かべた葵さんが居た。初めて彼女に会った時に向けられたお淑やかな雰囲気は微塵もなく、感じるのは三人に向けられた刺すような闘志。
 暫く睨み合いが続いた後、明日香さんがおもむろに口を開く。

「それでなんのようかしら……?」
「別に、女王様と不愉快な仲間達から私のルームメイトを守りにきただけですけど?」
「誰が不愉快ですって??」

 三人へと向けられた挑発にジュンコさんが釣られ、三人の注意が葵さんへと向けられる。

「ふふ、不愉快なのは事実じゃなくて……?RPGよろしく、後ろをついてく姿は滑稽だもの」
「何をぉ??」
「ジュンコ!」

 挑発に挑発を重ねた言動にジュンコさんの怒りが沸点を超え、激昂する。しかし、事を起こす前に明日香さんが止め、キッと葵さんを睨みつける。

「あなたは、私達を挑発して何がしたいわけ?」
「逆に聞くわ。あなた達は後輩をいじめて何がしたいのかしら?」

 睨み合う二人の視線が交差し、中央で火花が飛び交う……気がした。殺気だった二人に思わず体が震える。そして、葵さんは私を一瞥すると……

「そうね、このままじゃ埒があかないし……。決闘者らしく、デュエルで決めない?」
「はっ、あんたみたいなランキング下の奴が明日香さんに敵うわけないじゃない!」

 葵さんの言動に噛み付いてきたのがジュンコさんだ。ふふんと得意げな表情を浮かべ、見下した視線で葵さんを見据える。

「そうかしら?それは闘って見なければわからないわよ。けど、普通にやるのは面白くないわね。華蓮、デッキは持ってるわよね?」
「え?あ、はい」
「そう。なら、タッグデュエルと洒落込みましょうや」

 余裕を一切崩す事なく言い放った葵さんに三人は呆気に取られるがそれも少し間だけ。明日香さんは、ニヤリと口角を吊り上げて笑う。

「そうね、いい案ね。ジュンコか、モモエ。どっちかパートナーをお願いするわ」
「じゃ、じゃあ私が!」

 どうやら、明日香さんのペアはジュンコさんに決まったらしい。
 なのだが、ここで一つ気がついて欲しい。私は一言もデュエルをするとは言っていない。むしろ、一刻も早くこの場から立ち去りたいのだが……。

 葵さんはそんな私の心情を察したのかにっこりと笑みを向けられ一言。

「デュエル……、するわよね?」
「……はい」

 威圧的な笑みの前に私は首を縦に振ることしかできなかった。

「さて、了承も得た事だし。ルールはタッグフォースルールでいいわね」
「ええ、もちろん。それで準備はいいかしら?」
「はい!」
「……はい」

 私を含めた四人がデュエルディスクを装着し、対峙する。
 ここまで来ると後には引けないので意識を切り替える。

決闘(デュエル)!!』

 明
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