第2章 反逆の少女たち
第23話 不明レベル値
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マリアは続けた。
あの結界は、四魔女で仕掛けたものじゃないと。
あの結界を維持、管理していたのは リーダー格である魔想志津香ただ1人。町の女の子を攫う理由はまだ知らないけれど、間違いないのはランやミル、そしてマリアがいなくなったから、解放された訳ではないと言う事だ。
「……成程、志津香か。一筋縄ではいかない相手だな」
「そりゃ、とーぜんよユーリ。私も彼女の事知ってるけど、魔法使いとしては間違いなく歴史に名を残すくらいの才覚はあるでしょうね」
ロゼもいつになく真剣にそう言っていた。
「ま、私は私でAL教の歴史に名を刻んでいるから、同等! って事」
「……それ意味が違うだろ絶対。……判った。マリア。貴重な情報をありがとう」
「いや、感謝してるのは私達だからね! ユーリさん達のおかげで私達は救われたんだからっ」
マリアは、感謝を深くしているようで、ユーリに深々と頭を下げた後、ユーリの手を握った。ユーリも握り返して、そして笑顔になる。……そんな2人を横で見ていたロゼは。
「あ〜ら、ユーリったら、女っ垂らしになっちゃったの?」
「違うわ! オレをランスと一緒にするな」
「あー、さっき教会に来たコの事? まあ体力は有り余っていそうだから相手したけど、テクは、まだまだってトコね」
「……何の話だ何の 兎も角、オレは教会へ行くぞ? ロゼもどうせ付いてくるんだろう?」
「当然っ。 なんたって、協会、私の家だし」
「……神の家と言え」
「おや? ギャグかしら?」
「違うわ!」
楽しそうにジャレ合う2人を見たマリアは、まるでランスとユーリの2人を見ている様な感じもしていた。苦手だといっていたが、これだけ言い合えると言う事はそれなりに信頼はしている様だと判る。真知子と同様に、彼と彼女の過去の出会い……聞いてみたいとマリアも思っていた。
「(あのロゼさんが、こんな感じになるんだからね)」
町一の変人と称されているロゼ。
近寄りがたい人とも思われている(主な原因は教会で行われている行為の為)。そんなロゼが、こんなに楽しそうに他人と話をしているんだから。
〜カスタムの町 教会〜
ロゼとユーリは、チサが眠っている教会へと戻ってきた。
幸いな事に彼女は、殆ど同時に眼を覚ましていたようだ。教会の椅子を並べ、毛布を轢いてる簡易ベッド(……にしては豪勢)からゆっくりと身体を起こしていたのだ。だが、まだその瞳は焦点があっておらず、ぼんやりとしている。
「チサちゃん、大丈夫か?」
ユーリが傍へと駆け寄り、身体を支えてあげた。
チサは、背中の感触から傍に誰かがいる事が判ったのか、ゆっくりとユーリの方を見る。
「あ、あれ……ユーリ、さん?」
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