1話
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無重力にたゆませ、 エイリィは自虐的に苦笑いを浮かべる。
(プルートは大丈夫なの? あんた感じやすいからさぁ)
文脈だけ見れば、親切なお姉さんの気遣い―――なのだが、野卑で猥雑な笑みを浮かべながらでは他意がある―――むしろ他意しかないのではないか……。
(だ、誰が感じやすいだ! あんたと相手にして感じたことなんかないぞ!)
酷く赤面したプルートが声を震わせる。プライベートに首を突っ込みたいわけではないが、エイリィ自身がどちらもイケるというのは、『クリストファー』の乗組員ならば周知のことらしい。そして、プルートもその凶刃のもとに討ち取られた……らしい。
(何か勘違いしてないぃ? あたしは今回の戦闘で、プルートが怖い目に合ってないかと親切で慈悲に富んだ言葉を授けたのにぃ)
(あうぅ……)
余計に赤面して俯くプルート。マクスウェルはヘルメットを脱ぎ、鈍く痛み出したこめかみを抑えた。
どうしてこんな部下なのだろう。(図ったな!)と喚き始めるプルートの声を聴きながら、微かに苦笑いを浮かべたマクスウェルは、《ドーベン・ウルフ》の進路を『クリストファー』に向けた。
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