第31話 黒の剣士、再会を喜ぶ
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っています」
「ああ、そうだったんですか。私は結城明日菜…アバター名も“アスナ”です。宜しくお願いします。ヤマナミさん」
「こちらこそ宜しくお願いします。アスナ君」
こうしてキリトとアスナが信頼する仲間たちが揃った所で全員が銀髪の青年…皇 雷に視線を集中した。
「それで君は…皇 雷と言いましたか…名前は日本人ですが君の見た目はどう見ても……」
そう、雷の姿は銀髪に青い瞳、左眼には斬られた様な傷痕。一見男とも女とも見える中世的な顔立ち。見た目は外国人なのに何故と誰もが思った。それを察したのか雷はこう答えた
「ああ、私はハーフでね。父がイギリス、母が日本人だったんだ。尤も、私は父の血を色濃く受け継いだみたいだけどね。」
「ではその皇とは…」
「母の旧姓だ。本来なら両親は結ばれるはずが無かったが、両想いだったみたいでね。駆け落ちした挙句に母は家出同然のケンカ別れ…そのままイギリスで暮らして私と妹が生まれた」
「妹さんですか…今はどうしてるんですか?」
「………」
シリカの質問に沈黙する雷。シリカもこれに気付き「あ、あれ?」と呟きながら戸惑っていた
「死んだよ…私が15になった頃に事故に巻き込まれてね…」
「ご、ごめんなさい…私ったら」
雷の意外な過去に無神経な質問をしてしまったシリカは涙目になり、今にも泣きだしそうになるが雷はそんな彼女の頭を撫でながら優しく語りかけた
「気にするな…もう過去の話だ」
「は、はい……」
それでもシリカは気を沈んでしまい場の空気が悪くなってしまった。そこで何を思い立ったのか雷はこんな話を出した
「アスナ…と言ったか。君は和人のこんな話を知ってるかい?」
「なんですか?」
「コイツが小学生の頃…」
「わぁぁぁぁッ!師匠!イキナリ何を言おうとしてるんだよ!?」
「え!?なんですか!キリト君のこの反応!!小学生の頃、キリト君は一体何を!?」
「アスナ!そこは食付かないでくれ!!」
「はっはっはっはっはっは!」
「師匠も笑ってないでこの状況を何とかしてくれぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
キリトの師匠…雷との楽しい会話はあっと言う間に過ぎ、日が沈みかけてきた。雷本人も「用事がある」と言って席を立った
「すまないな和人……もう少しお前と話をしたかったが、これから人と会う約束をしているんだ」
「そっか……今度はいつ会えるんだ?」
「近いうち……としか言えないな………そうだ和人。その時はまた稽古をつけてやる」
「え゛!?」
「何だ?嬉しくないのか?私としては久しぶりに弟子の成長を見たいのだが?」
「あはは……お手柔らかに……」
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