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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
ピンチの後にチャンスあり?
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今、私とウルフの前に『ガメゴンロード』というモンスターが立ちはだかっている。
バラモス城に程近いこのネクロゴンドの洞窟には、今まで戦ってきたモンスターとは桁違いに強い敵が蔓延っている。
このガメゴンロードもその1匹で、戦闘開始早々にマホカンタを唱えてしまった為、私もウルフも魔法攻撃が行えないのだ。
同年代の男の子と比べればウルフの剣の腕前は高い評価を得るが、冒険者としてはまだまだ…
堅い甲羅で覆われたガメゴンロード相手では、然したるダメージを与える事は出来やしない。
私なんかは論外で、物理攻撃など出来るはずもなく、グランバニアから勝手に持ち出した『賢者の石』で、傷付いた身体を回復するしか出来る事がない。
アルルさんやハツキさん…力だけはあるカンダタに援護を頼みたいのだが、他の人達もそれぞれ敵の相手をしていて、私達を助ける余裕などありはしない…
はい。すっげーピンチです!
敵の後方にいる『フロストギズモ』が、要所要所でヒャダルコを唱え私達全員を苦しめるのが本気でムカつく!
お父さんやお兄ちゃんが控えていなければ、泣き叫びながら逃げ惑っていたに違いない。
因みに、アルルさんは『トロル』と、ハツキさん・カンダタは『地獄の騎士』と戦っている。
時折横目で戦況を確認するが、どちらも私達と同じように思わしくない。
つか、
早
(
は
)
よ誰か助けろや!
「であー!」
私の祈りが通じたのか…
それとも
彼女
(
アルル
)
が心配になったのか…
どっちだか分からないけどお兄ちゃんが参戦し、“あっ!”ちゅー間に敵を全滅させてしまう。
助かった〜…
流石は天空の勇者だね。
ウルフじゃ全く歯が立ったガメゴンロードを一撃で倒しちゃったよ。
そして直ぐさまアルルさんが苦戦していたトロルを切り捨て、地獄の騎士とフロストギズモへはギガデイン!
滅び行く敵に背中を向けて、私達の方へと戻ってくる姿はニヒルでカッチョイイ!
仲間のピンチを救う正義の味方。
それは私のお兄ちゃんだ!
「うわー…流石は天空の勇者様…つえ〜…」
だがしかし…感情の篭もらない口調で、お兄ちゃんの激闘を称えるのは、何にもしなかったお父さん。
何だか、ちょっぴり、殺意が………
「分かってます!コレではアルル達の為にならないと言うのでしょう!しかし此処のモンスターは強すぎるんです!今のアルル達には荷が重すぎる…」
まぁ!?
あんな状況になっても、そんな事を考えて手を出さなかったのですかい?
冗談じゃねーよ、こっちは死ぬかと思ったんだぞ!!
本当は文句の一つも言ってやりたいのだが、先程までの戦闘が激しく、息が乱れて喋れません。
「うん…そうだねぇ…今のアルル達には、此処のモンスターは強すぎるよね。…あと数ヶ月は時間をかけて、特訓
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