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101番目の舶ィ語
第五話。ベッド下の怪人
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コートを羽織っている。
この女性の名前は、綴 梅子。
東京武偵高。尋問科(ダギュラス)の教師だ。
その綴は______
ぷは、と美味そうに室内で。それも家主の詩穂先輩に許可を得ずに喫煙してタバコの煙を輪っか型に吹いているが……そんなこと大した問題じゃない。
綴がイッチャッテルのはいつものことだからな。
そんなことより問題なのは……。

「小さっ??」

そう。俺が知る綴よりその背丈がかなり小さいのだ。
大きさで言うと3センチくらいだろうか?
ソファの下にいてもおかしくない。それくらい小さな存在として俺の目の前にいる。

「あん? なにこのクソガキィ。 初めてあった奴にいきなり小さいとかはないんじゃない?」

やっべー、声に出てた……。

「ん、んー? おかしいなー……なーんかどっかで見た気がするんだけど?
ってそれはないか。ただの気のせいだよな? 武偵高(ウチ)の生徒でもないしなー」

俺の体から大量の汗が流れ出ていたがそれは仕方ないことだろう。

(あっ危ねえ______?? バレたかと思ったぜ……)

綴はそんな俺の内心を知らずに明らかに市販のものじゃない二本目のタバコを取り出して吸い始めた。

「……うっ、草っぽい」

「あふぁ……まあ、そんなことどーでもいいんだけどさぁ」

こら、駄目教師。
室内で、それも詩穂先輩の部屋でそんな怪しいもの吸うな!

「なーに……えーっと……あれ……あ、ロア。お前もロアとかいう奴か?」

ほら見ろ! 怪しいタバコなんか吸ってるからそんな単語を忘れる残念な脳味噌になっちまってんだ。

「お前も……ってことは、やっぱり綴……先生も?」

いかん。つい癖で先生呼びしちまった。
呼び捨てだと後が怖いから、癖でそう呼んじまったが……。
案の定。

「んー? 『先生』呼びってことはどっかで会ったかー? まあ、後で聞き出せばいいか。
『ベッド下の小人斧女』のハーフロア。綴 梅子だ。よろしく」

獲物を見つけた、そういう目つきで俺を見つめ。
綴は薄ら笑いを浮かべてそう名乗った。
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