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101番目の舶ィ語
第二章。ベッド下の男
第三話。口は災いの元っていうけど、ヒスキンにとってはそれがデフォ!
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「どうせ、鳴央のお弁当も嬉しいからって、妹のも早弁したんでしょ? いくら運動してるからって食べ過ぎよ」

「あ……う、嬉しいのですか?」

「そりゃあもちろん。美味そうなお弁当を貰ったら食べないと失礼だからな」

実際、夢の中やこれまでも何度か食べた事があるが鳴央ちゃんの作るご飯は美味しい。
だから味に釣られた……なんて事はいえないけどな。

「わぉ、モンジくんったら、プレイボーイさんだねぇ」

プレイボーイ?
ただ、美味しいお弁当を食いたかっただけなんだが。

「なんなら先輩も俺に作ってきてもいいですよ?」

話題逸らしで先輩に話を振ると。

「あはは! 私はモンジくんがそんなに頑張って食べちゃうほど美味しい、妹さんか鳴央ちゃんのが食べてみたいな〜」

詩穂先輩は笑顔でそう答えてくれた。

「じゃあ、今度妹に……」

といいかけて。気づく。
そんな事を妹達に言ったらどうなるか……脳内シュミレートしてみた。
かなめの場合……『あははは、お兄ちゃん。スリーアウトはチェンジだよ?』
うん、論外だな。
リサの場合……『わかりました。ご主人様がお世話になる方でしたら精一杯作りますねー!』
おおっ、いいかもしれん。
『その代わりに、今夜はリサめにお情けをください』
……いや、やっぱり駄目だ!
リサはそう言って夜中にベッドに忍び込んできかねん。
理亜の場合……『お世話になっている会長さんに……ですか?』、『兄さんがお世話になっている方なら……まあ、いいですけど……その、女性ですか?』
この場合理亜が一番安全かつ、なんの見返りも求めないのだが、いかんせん。
理亜と詩穂先輩にはなんの面識もない。
いきなりお弁当を作らせるのもおかしな話だな。
と思い直すと。

「ううん、冗談だよ。会ったこともないのに、いきなりご飯作って〜、なんてお願い出来ないもんね」

先輩が気を遣ってくれた。

「まあ、確かにうちの妹は潔癖症なので、そういうの気にしそうですし」

先輩や音央達にはかなめの事はまだ話していない。
どう説明していいかわからんし、かなめ達と出会った事で先輩をこちらの世界に巻き込みたくないからな。

「わ、私は……会長さんの分も作って構いませんよ?」

「ほんとに?? 鳴央ちゃんありがとう〜!」

「わわっ??」

先輩は席を立ち上がると、ぎゅぅぅぅ、と胸で鳴央ちゃんの頭を抱き締めた。
……ああ、詩穂先輩の胸はデカくて柔らかいからな。
一度体験したが……天国はきっとああいうところなんだろう。
……って、俺のバカ!
そんなに見てたら、また……!

「鼻の下伸ばし過ぎよ、バカ」

音央に叱られた。

「バカとは失礼だな。女性の胸を見るのは男の本能で
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