暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story4:二人の美しい女性(ひと)
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『よし、今後キミのその能力を「コネクトジャンプ」と呼ぶことにしよう。まったく予測していなかった能力だが、嬉しい誤算だな』

「……中々厨二くさいですね、その命名」

『「エターナルフォースブリザード」などよりかは、マシな命名だと私は思うが?』

「…御尤もで」


 言われてみると確かに、あんな長々とした魔法名よりも、数十倍マシだと思ってしまうな。


『とにかく、EDENへ行けたのだ。そのままアバターパーツのデータを調達してくるといい。「クーロン」へ向かいたまえ。あそこなら放置されたままのジャンクデータがごまんとある、目当てのデータぐらい簡単に見つかるさ』

「りょ、了解」


 俺が返事を返すのを待ってから、彼女は通信を切った。
 ……取りあえず、クーロンに行こう。さっきから人の目線が刺さって心が痛い。やっぱ変に見えるのか…

 そう判断し、急いでログアウトゾーンまで。しかし……


 ―――こっちよ…来て


 また、あの声だ。
 俺をあのネットワークの回路まで導いた、頭に響く声。それがまた、聞こえたのだ。

 しかし今度は頭にではなく、しっかり耳に届いた。ちゃんと聞こえてきた方向も分かる。
 来い、というのだから、行ってみるべきか? 暮海さんが名付けた「コネクトジャンプ」の能力に気づかせてくれたのは、間違いなくこの声の主だ。

 ……行ってみるか。
 そう決断し、俺は声のする方へと歩みを進める。

 このエリアの壁の際まで歩いて行くと、突如視界がホワイトアウト。思わず腕で目を覆うが、すぐに別の場所に移った事に気がつく。


「―――私の声が届いたようね」


 凛とした声。これは確かに、あの時聞こえた女性の声だ。
 そう思いゆっくりと、目を覆っていた腕を下ろす。

 そこには、紫髪のメガネをかけた女性がいた。白いシャツに、黒いワンピースのような服装。手には何か、ファイルのようなものが握られていた。


「ようこそ『デジラボ』へ。ここはデジタルワールドと微かに交わる、デジモン達の楽園」

「でじ…らぼ…?」

「私は『御神楽(みかぐら) ミレイ』。あなたに、この楽園を解放してあげる」


 紫髪の女性―――御神楽さんは、そう言ってメガネをクイッと上げる。
 …未だに状況が把握できない。ちょっと待て、色々整理しよう……


「…いくつか、質問してもいいか?」

「どうぞ。答えられる範囲で、だけれどもね」

「じゃあまずは……」


 俺はそう言って、フラリと彼女の前へ。そしてガシッと両肩を鷲掴みにし……


「『デジタルワールド』は、存在するのか!?」

「ッ……えぇ、存在するわ」


 俺の質問に、御神楽さん
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