暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story4:二人の美しい女性(ひと)
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にデータの塊…『電脳(デジタル)体』そのものだ。しかし、キミは私の声を聴き、ソファに腰かけ、会話している。現実世界の物理法則に従っている証拠だ」
「た、確かに……」
「つまり、リアル特性をもったデジタル体―――『半電脳体』とでも名付けるとしよう…ふふ!」
……なんかより一層楽しそうに見えるのは、俺だけだろうか。いや、俺しかいないのだから、俺しかわからんか。
っていうか、ネーミングそのままだな。
「名付けなど、だいたいそんなものだ」
「心の中を読まれた!?」
「探偵だからな、これぐらい当然だ」
それはそれとして置いといて、と自慢げに話す訳でもなく、話を元に戻す暮海さん。
「キミのカラダがデータで構成されているならば、見た目をどうにかする事自体は、さほど難しくないだろう。適合するデータを取り込み、修復すればいい」
「なるほど…しかし適合するデータが、都合よくありますかね?」
「今のキミは、基本的にEDEN内で使用されているアバターと、構造を同じくしているはず。クーロンの放置データの中に、アバターパーツのデータが見つかれば上々なわけだが…」
クーロンか…そう言えば、テリアモンを置いてきてしまったが、大丈夫だろうか。
―――ってあれ? ちょっと待て、その前に……
「俺、この身体でEDEN行けるのか…?」
「そう、問題はその状態でログインできるかどうか、なのだ」
そうだよな、肉体のないこの身体だとどうなるか…しかしクーロンに行ければ……
そう思って考え込んでいると、正面にある大型の薄型テレビがふと目に入った。…いや、それだけじゃない。何か……
「…ん、何だ? …端末(テレビ)が、どうかしたか?」
「いえ、何か…変な音が……」
「音? いや、今それに電源は…」
思わず立ち上がってテレビを眺める俺を見て、不審に思った暮海さん。電源が付いてない事を確認しようと、デスクから身を乗り出してテレビを確認しようとしている。
しかし確かに電源は付いていない。普通この状態だと、音なんか流れない筈なのに、何故…?
そう思った、その時だった。
―――――こっちよ……翔(と)びなさい
頭の中に、はっきりと聞こえた。女性の声だ。
思わずテレビを確認する。勿論電源は付いていないままだ。じゃあ何処から……
そして近づいて再度テレビを見ると、その中央に―――俺の身体と同じような色が、見え始めた。
とぶ…? こっちっていうぐらいなのだから、テレビに向かってか? いやそれはいくらなんでも……
「おい、どうした…おい……!」
―――――できるわ……さぁ、翔(と)んで
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