暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story4:二人の美しい女性(ひと)
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ておきたいことがある。それは―――
「なんで、あなたは俺を助けてくれるんですか。見ず知らずの顔も分からない……しかもこんな身体の俺を」
暮海さんには見えないだろうが、俺は真剣な眼差しを向ける。
だいたい、何故この人は俺を車に乗せた? それこそあの時言っていたように、人ではない化け物だって可能性もあった筈だ。それなのに、この人は躊躇なく俺を救い、あまつさえ俺の現状をどうにかしようと動いてくれている。
彼女をそうさせるのは、いったい何なのか。俺はそれが知りたかった。
「…ふふっ。キミは今、何処にいる?」
「え? …『暮海』、『探偵事務所』…ですよね?」
「そう。電脳犯罪事件をはじめ、多種多様な超常現象事件の解決に確かな実績を誇る、『暮海探偵事務所』だ。キミの身に起こった怪異的現象の謎を解明するのに、これほど頼もしい場所はないだろう?」
「まぁ…確かに…」
その実績がホンモノなら、ですけど……
「そして、キミが腰かけているのは…依頼人用のソファー」
「ッ、俺依頼人扱いだったんですか」
暮海さんの言葉に思わず腰を浮かせる。しかし彼女はその行動を予想していたかのように、笑みを浮かべて手で落ち着くようジェスチャーをする。
「なに、依頼報酬の件ならば心配しなくていい。キミの存在は、すでに何よりの報酬なのだよ。大船に…そうだな、『メアリー・セレスト号』あたり乗り込んだつもりでいなさい」
『メアリー・セレスト号』…確かに大船だけど、それって確か……
「さて、話を戻すとしよう。キミが何処でログインしたか、だが……それよりも何よりも前に、キミの姿をどうにかしなければいけないな」
「あ、そうか…この身体のままだと、情報収集も何も…人と会話することすら難しいんじゃないかと…」
暮海さんにしてきされ、ようやく気がついた。
そう、厄介なのはこの見た目だ。
情報収集するとなると、人に聞き回ったりするのもあるだろう。そうなれば必然的に、この見た目で声をかける事になるのだが……
皆さんはどうだろうか。青い『壊れたデータの怪人』のような見た目と言われた今の俺を見て、正気を保ったまま話ができるだろうか―――答えは否だ。
そうなれば、情報収集なんてできないし、最悪の場合警察へ連行…なんて話になってしまう。
「いや、それだけじゃない。見る限りじゃ、その身体はとても不安定な状態に見える」
「不安定、ですか…?」
「あぁ、今にも崩れて消えてしまいそうに、な」
……なんだか、怖いぞそれ。この身体がどれぐらい持つか、なんて…わからないじゃないか。
「―――じっくり観察して確信したが、キミはまさ
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