暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story4:二人の美しい女性(ひと)
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転する彼女へと視線を向けた。


「私の声は聞き取れているかな? 話はできるかい?」

「え、えぇ…ちゃんと聞こえてるし、ちゃんと話せる」

「それはよかった。キミがもし、人ではない何かだったらどうしようかと思っていたところだ」


 そうだよな、こんな青い身体な人型な何かなんて、普通人間だとは思わないよな。当然化け物か何かだと―――
 しかし何故、俺はこんな身体になっているんだ? 俺の身体は、どうなっているんだ?


「そうか…キミ自身、自分の身に何が起きたのか理解できていないようだな」

「……えぇ、いったい何がなんだか…」

「…聞きたいことがあるなら、何でも答えよう。私の知りうる範囲でな」


 たしかに、今はとにかく情報が欲しい。そうだな、まずは……


「俺の身体、傍から見てどう見えます?」

「…キミの体は“極めてデジタルな状態”にあるように見える。まるで、電脳空間からアバターのまま現実世界に飛び出したような……もしも本当にそうだとしたら、実に興味深い現象だ…ふふふふふ」


 ……この人、なんか楽しそうだな。俺を見ても怖がらない…いや、本当に興味深く感じているのか?


「……次の質問です。見る限りだとここ、多分新宿ですよね?」

「あぁ、“仕事”で“探し物”をしていてね。偶然通りがかって、キミをみつけたのさ。…自分で言うのも何だが、あらましは嘘のような真だ。今は中野にある私の“事務所”へ向かっている、そこで詳しい事情を聞かせてもらおう」

「は、はい……」


 “仕事”、“事務所”、“探し物”……白い服だし、研究者か何かかと思っていたんだが……違うのか? いやそれよりも、なんで俺は新宿にいたんだ?
 ―――そうだ、白峰と真田はどうしただろう。ちゃんと無事でいると思うが……


「近くに、俺と同じような……高校生ぐらいの男女を見なかったですか?」

「いや、周囲にはキミ以外の人物はいなかったはずだ。…友達かい?」

「え、えぇ…まぁ…」

「…ひょっとするとキミの友達も、キミと同じような姿をしているのかな?」

「……わかりません。けど、多分大丈夫です」

「…そうか。しかし取りあえずは、自分自身の事を最優先に考えたまえ」


 なんとなくだが、そう思った。というより、俺がこうなった原因がなんとなく掴めた気がする。それが本当なら、あいつらは大丈夫だ。

 ―――あ、そう言えば…


「すいません、俺あなたの名前をまだ…」

「ん? そうだった、自己紹介がまだだったな。最初に名乗るべきだったが、キミの存在があまりに興味深くてね。すっかり失念してしまっていたよ……すまない」


 彼女がそう言うと、アクセルではなく
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