暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story4:二人の美しい女性(ひと)
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―――ここは、どこだ?
うっすらと、しかしはっきりと意識が戻っていくのが分かる。なんだか、頬に当たる地面がやたらゴツゴツしている。
俺はさっきまで何をしていた? たしかEDENに行って、デジモンに出会って、デジモンではない化け物(ナニカ)に襲われて、それで……
そこまで思い返して、両手でバッと体を持ち上げる。足は膝立ちと同じようにし、丁度ネット用語の『OTL』に見える格好だ。
なんだか朝眠い状態にいきなり強い刺激を与えられた時のように、目を瞬かせて状況を確認する。
今目の前にあるのは、公道でよく見る黒いアスファルト。道理で地面がゴツゴツしている訳だ。てっきりフローリングに寝てるもんだと―――
そこでようやく、俺の耳に周りの様々な音が聞こえているのに気付いた。車の走行音にクラクション、視覚障碍者が信号を渡る時になる音、そして―――ざわざわと騒ぎ立てる、人々の声。
「…ねぇ、ちょっと……あれ、やばくない?」
「あぁ、何なんだ、あれ…?」
「気色悪ぃ…!」
どこかで事故か事件でもあったのか。そう思ったが、何やら違うようだ。なんとなくだが、視線が俺に向かっているように感じる。
取りあえず体を起こして、辺りを見渡す。やはり、周りの人達は俺を凝視している。何故かスマホを取り出して、写真を撮っている人もいる。しかも俺に向けて。
なんだ、何故俺を見て騒いでいる。そう思った矢先だった。
首を曲げ違う場所を見ようとして―――ふと視線が下に下がった。
青い、手のような何かが、そこにはあった。
摩訶不思議な物を見て、ギョッと驚く。だがそれに連動するように、青い手もビクリと動いた。
まさか、と思い遅る遅る自分の手を裏返して、手の平が上になるように動かすよう意識してみる。―――すると、やはり動いた。俺が意識した通りに。
(これは……俺の、身体なのか…!?)
そう思った俺は、すぐに視線を移して身体中を見る。
青い、塊がそこにあった。
思わず両手で、顔に触れてみる。まさか全身、こんな青い身体なのか? 顔も、髪も…全て!?
だから皆、俺を見て気味悪そうな表情をしているのか? いったい、なんなんだこれは!?
「コラァ!? 天下の公道のど真ん中でナニ騒いでんだぁ? まとめて逮捕すんぞ、あぁ!?」
「あぁっ、婦警さん! こっちに…!」
え、婦警さん? 今のガラの悪そうな喋り方してたのが!?
という感想を心の中で述べ、思わずその婦警がいるらしい場所を見る。何やら人ごみを分けて出てきたその人は、金髪―――というより茶髪の女性だった。
しかし、あの服装は婦警というより――
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