第2章 反逆の少女たち
第22話 四魔女の一角:エレノア・ラン
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うかと思えてしまう。
「むぅ、器用貧乏とは言え 幻覚はめんどいぞ。オレ様が操られてしまえば、全世界の危機と言っていいだろう」
「全世界、と言うより、全ての女の子の、でしょ!」
ランスは、ユーリのフードを切り裂きながら、マリアの小言をてきとーに流し、そして、ランの剣が来るのを避わしつつそう呟いていた。
「ランス、目を瞑れ」
「何? 貴様は馬鹿なのか? 剣持ってる敵。それも 目の前で敵から目を逸らすのはアホ中のアホがする事だぞ?」
「ぐむ……」
「……? 変な声が入った気がしたが。まぁ良い。大丈夫だ。それとも怖いのか? ランスは超英雄なんだろ?」
ボロボロになっていくフード。巧みに視界を見ないようにしつつ、切り裂いて出てくる刃もいなしつつ、……だが、そろそろそれも限界に近い。もう後数秒でランの目を見てしまうだろう。
「誰がだコラ! よーし、そこまで言うのなら目を瞑ってやる!! だが、オレ様にかすり傷一つつけたら、罰金・罰ゲームだからな!」
そう言うと、ランスは目を瞑った。
「あははは! 本当にお馬鹿な人たち。目を閉じたまま、どう戦うって言うの? さぁ、とっとと死になさい!」
ランは、フードを強引に剣ではらうと目を見開きつつ剣を構えた。
たとえ目を開いていても魔性の目で幻覚をかけ、目を瞑っているのならそのまま、一閃の元斬って捨てる為に。
「冒険者を侮らない事だ。……お嬢さん」
そこで見たのは、低く腰を落とし剣を構えている男の姿。顔を俯かせているから目は見る事が出来ないが構うことは無い。
「同じコトよ! 死ね!!」
ランは、目を大きく開き そして幻術を放とうとしたその瞬間だった。
「煉獄・天照」
「っっ!! きゃあああっ!! 目、目がっっ!!」
突然、目の前に強烈な光りが生まれ、部屋を照らした。至近距離でその強烈な閃光をまともに受けてしまった為、ラン自身が目を閉じてしまう。
「目を封じるのは超簡単だ。安い挑発に乗ったのが運のつきだな」
「な、何を!!」
「がははは、とーーー!!」
「きゃあ!!」
既に目を開けているランスにあっという間にランは捕まってしまった。目は眩んでしまい、暫くは使い物になりそうに無い。
「とんだ思いあがりだな!主人公とザコの違いを思い知るがいい!」
「……なんで格好良く言えるの? そんな言葉」
マリアは遠めで見ながらそう呟いていた。攻める事が出来たのも、近づく事が出来たのも、ユーリのおかげなのに。
「ま、それがランス、ってな。マリアもオレの言葉を信じてくれてありがとな」
「あはは……、ランスは兎も角 ユーリさんの言葉は信じれるってわかったからね」
「おいコラ! 聞こえてるぞ!! 後でお仕置
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