マブラヴ
1076話
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てもいいと思うが?』
『……』
『ロナルド少佐?』
尋ねるコーネリアに、ロナルドは押し殺すような声で口を開く。
『残念だが突入部隊に関しては、シャドウミラーに答えられる事はない』
『……それは、突入部隊がロナルド少佐の指揮下にはない。そう思ってもよいのか?』
『こちらから言える事は全て言った。そちらの行動によって助かったが、これ以上の干渉は無用に願う』
色々と思うところはあれども、今はなるべく話を長引かせる必要がある。
現在長瀬達が既に本拠地に忍び込んでいる現状、下手にアメリカ軍の注意を向こうに向けられるのは困るしな。
当然本拠地の中には既にアメリカ軍の特殊部隊辺りが潜入しているのだろうが、それでもアーティファクトがある分、こっちの方が確実だろう。
そう思い、映像モニタに映し出されているコーネリア軽く身振りで話を引き延ばせと合図を送る。
コーネリアはそんな俺の様子を見て小さく溜息を吐き、ロナルドに向けて再び口を開く。
『干渉は無用と言っても、そちらが今回の戦いで受けた被害は大きいだろう? それに比べると私達の方は無傷に近い。ここは協力して恭順派の本拠地を占拠した方がいいのではないか?』
『元々、今回の作戦において主導権は我々アメリカ軍にあるというのは、前もって承知の上だったのでは? その権限において、そちらからの要望は却下させて貰う』
『だが……』
『しかし……』
そんな風に言葉を交わしている中で本拠地への入り口と思しき場所を眺めながら……ふと気が付く。
入り口から出てくる人の気配が全くない事を。
普通、こういう場合は脱出しようと考える者がいてもおかしくない筈だ。なのに、全く脱出する気配がない。
勿論、本拠地である以上は他にも外へと続いている場所があってもおかしくはない。
だが……それでも、1人も出てこないというのは……
そう思った時、ゾワリとした感覚が身体を襲う。
これは……念動力が危険を知らせている!?
本拠地を襲われたというのに、誰も脱出する者がいない。そう、まるでここが襲撃されるのを見計らっていたように。
同時に、以前円と共に向かった恭順派のアジトの1つと思しき場所が脳裏を過ぎり……
『罠だ、コーネリアッ!』
『……何?』
『全機、敵本拠地から距離を取れ!』
ミロンガ改を本拠地から距離を取るようにして移動させながらも反射的に俺の口から出た言葉に、疑問の声を上げたのはロナルド。即座に命令を下したのはコーネリア。
コーネリアは俺の念動力という力について知っていたから。ロナルドの方は、そもそも俺をアクセルとすら認識していなかった。
その差が大きく出た行動だったが、それでもアメリカ軍から今回の作戦に抜擢されただけあって、ロナルドの判断は
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