マブラヴ
1076話
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コーネリアからの通信。
ただ、生け捕りにするようにとは言っているが、その口調は決して厳格なものではない。
まぁ、これまで何とかこの手の奴等を生け捕りにして尋問したけど、結局はろくな情報を持っていないただの傭兵だったり、使い捨ての下っ端だったりしたしな。
それを思えば、あくまでも念の為という一面が強い……といったところか。
もっとも、ここは本拠地だ。今まで捕虜にした者達と比べても、詳しい情報を持っている奴がいる可能性があってもおかしくない。
「了解」
それ故、コーネリアに短く返事をし、映像モニタで量産型Wによって追われているF-15Eの1機に目を付ける。
「量産型W、そのままお前が追っている機体をこっちに追い詰めろ。そこを俺の機体で手足を破壊して胴体だけにする」
『了解』
短い返事。
だが量産型Wである以上はそれだけで十分だ。
その証拠に、F-15Eは見る間にこっちへと向けて追い詰めてくる。
「集中」
一応念の為に精神コマンドの集中を使用し、ビームマシンガンのトリガーを引く。
銃口から放たれた無数のビーム弾が、こちらへと近寄ってきたF-15Eの両足を破壊、続いて両腕と頭部も破壊し、胴体だけになった状態のF-15Eが落下していくところを量産型Wが受け止めた。
「そいつはお前が確保しておけ。逃げられないように胴体に軽くダメージを敢えてコックピットから脱出出来ないようにしておけよ」
『了解』
またもや短い返事。
シャドウの手がF-15Eの胴体を軽く歪めているのを視界の端にいれ、そのまま次の機体へと向かって進んでいく。
その数分後……気が付けば、既に恭順派の機体は全てが撃墜されるか動けない状態になって捕虜となっており、完全にこちらの勝利という形で戦いは終わっていた。
こっちの被害はなし。……ただし、友軍であるアメリカ軍の方はそれなりに大きな被害を受けている。
損傷した機体は後方へと下げたといっても、全ての機体が無事に戦域からの離脱に成功した訳ではない。
当然だろう。恭順派にしても、倒せる敵を倒せる時にみすみす逃すというような真似をする筈もない。
特に俺達が援軍としてやって来る前は、奇襲の効果もあって一方的な展開だったのだから。
『そちらの被害は?』
『軽くはない……といったところか』
コーネリアがロナルドと話している通信の声が聞こえてくる。
アメリカ軍としては、俺達に助けられたのは色々と思うところはあれども、結局は生きてこそだ。
ここで死んでいれば、こうして話している事も出来なかったのだから。
『取りあえず迎撃に出てきた部隊は片付けた。こうなると、既に恭順派に残りの戦力は殆どないと言ってもいいだろう。そろそろそちらを攻撃し
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