第2章 反逆の少女たち
第21話 四魔女の一角:ミル・ヨークス
[10/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だ。いい加減に諦めて認めたほうが楽でいいぞ?」
「そんなので楽になんて、なりたくないわよ」
マリアはため息をしていた。
「っっ! な、何コレ!! い、痛ーーい!! 痛い、痛い、痛い、いやぁぁぁっ……!!」
「がはははは、目を覚ましたか? 大丈夫だ、そのうち良くなってくる! とーーー!!」
後ろでは、どうやら意識を取り戻したミルがいて、驚きつつも声を上げているようだ。そして、次には驚くべき光景が広がっていた。
「おわっ!?!?」
まず聞こえてきたのはランスの声。
いつものそれと違った為、マリアとユーリは振り返った。
ランスの周囲に煙の様なものが現れており……、そして驚くべきなのは、ランスの傍にいた筈のミルである。
「びぇーんっ、びぇーーんっ!! いたいいたい、いたいよぉぉ」
身体が小さくなっていたのだ……。
目算で歳は10歳くらい? 流石に童顔とかそんなレベルではない。
「なんで ここで童顔が出て来るんだよ!!」
「っ!? ゆ、ユーリさん何言ってるんですか!?」
「あ、ああ……いや、なんでも」
ユーリは、何か言われた気がした?為つい叫んでしまったようだ。言われた気がしたのは間違いないのである。
「そんなことよりも、なんなのだ! このガキは!!」
今回ばかりはランスも驚きと動揺が思いっきり頭の中を支配しているようでパニックになっていた。その中で冷静だったのが姉であるミリだった。
「これが、本当のミルの姿さ」
「えええ!!??」
ミリの言葉に更に驚くランス。
「……本当なのか? マリア」
「うん。……言おう言おうとはしたんだけどね、ミルは幻術も得意だったから、それで大人に見させていたの、背伸びしたい年頃ってヤツだね」
「背伸びねぇ……」
「ユーリさんは、大丈夫ですから」
「……何の話をしてるんだ!!」
マリアの悪意の篭ってる(ユーリからしたら)フォローに思いっきり反論するようにユーリは叫んでいた。そして、対照的にランスは意気消沈している。
「お、オレ様が、こんなちんちくりんな、ガキとヤってしまうとは……」
そう、いろんな意味で萎えてしまったようだ。
「ほら、ミル。もう泣くんじゃない。いつかは絶対に通る痛みだ。大人になる為のな」
ミリはミルの頭を優しく撫でていた。
まだまだ、泣き止まない様子だが、次第に落ち着きは取り戻しつつあるようだ。泣き声の大きさが小さくなっている。
「……因みにミリ。ミルは何歳だ?」
「ああ、今年で9歳だな」
「ひ、一桁だと……、オレ様が、オレ様が、そんなガキンチョに……」
どうやら、聞かない方が良かったんだろうか?ランスは、年齢を聞いて更にショックを受けた
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ