暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第21話 四魔女の一角:ミル・ヨークス
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面に向かって思いっきり振り下ろした。

「きゃ、きゃあああああっっ!!」

 凄まじい爆発が巻き起こり、ミルの身体を思い切り吹き飛ばしたのだ。背後の壁に背中を強く打ちつけ、ミルは完全に気を失ってしまった。

 こうして、四魔女の一角 幻獣使いミル・ヨークスは敗れ去ったのだった。









〜悪魔界 某所〜




 場面は大きく変わる

「ぅぅ……、人間なんかに、人間なんかにぃぃ……」

 どこか、見たことのある悪魔の女の子。俯きながら、石ころを見つけては蹴飛ばし、見つけては蹴飛ばしながらとぼとぼと歩いて戻っていたのだ。

「……見てたわよフェリス」
「!!!」

 突然、背後から殺気ににた気配を感じているフェリス。そう、ランスに一杯食わされた……じゃなく、ヤられてしまった悪魔が彼女だった。そして、背後に佇んでいる、禍々しい気配を纏った女性こそが、フェリスの上司に当たる悪魔。

《第三階級悪魔 フィオリ・ミルフィオリ》

「ふぃ、フィオリ様……!?」
「なんて様なの? フェリス……、あれは完全にあなたが悪し同情の予知無しね。当然降格処分」
「ひぃ!! そ、そんなぁぁ!!! お、お許し下さいフィオリ様ぁぁ!!」

 人間界では、人間に頭を下げ許しを乞い……。悪魔界では、上司の悪魔に頭を下げて許しを乞う。まるで、上からも下からも言われる中間管理職か?と思えるが、今の彼女は降格処分が下ったからもっと もっと悲惨なのだ。

「第八、……いや、それじゃ甘いか」
「いえ!! 十分、十分すぎますぅぅぅ!! お許し下さいっ!!」
「今のあなたに反論できると思ってるの?」
「ぁぅぅ……」

 一睨みで黙ってしまうフィリス。そう、今日のこの日。人間界で、ランスと言う男に出会ってから……

 彼女の転落人生がスタートしたのだった。












〜迷宮≪地獄の口≫ ミルの間〜



 戦いは終わり、ミルが気を失った事で新たな幻獣が生まれる事も無く場も一気に静かになっていた。

「ミル!!」

 ミリは、倒れているミルの所へ駆け寄る。そして、倒れている少女の口元に手を当てつつ、脈拍状態を確認していた。

「馬鹿者、オレ様がこれから美味しく頂くのに、殺すわけ無いだろう」
「そう、大丈夫だ。ランスのその部分だけは信用できるからな」
「おいコラ! その部分だけとはなんだ!」

 口喧嘩しながら2人はミリ達の傍へとやってきた。ミリは……ぐっと、涙を堪える。仕草を見せないように、堪えつつ、ランスたちのほうを見て。

「ありがとうな、2人とも。オレは……オレはもうミルだけなんだ。妹を救ってくれてありがとう」
「がはは、オレ様
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