第2章 反逆の少女たち
第20話 悪魔の悲鳴
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足したのか、落ち着いたみたいでこの場を後にした。
――これは歴史上で、最も重要な邂逅の1つと言えるもの――
先ほど、ランスが切り刻んだ猫もどき。あの程度で死ぬことは無い。人間が殺せるような生易しい存在ではないのだ。
《キング・ドラゴン=K・D》
嘗て、ドラゴン族を総べる強大なドラゴン王であった存在。
種族はルビードラゴン。名を≪マギーホア≫
唯一この世界で統一国家を建国した王である。その彼が何故このような姿をしているのか、何故戦う事を止めたのか。それを知る者は少ない。
そして、響き渡る謎の声。かの声の目的を知る時こそがこの物語が終焉を迎えるときだろう。
……多分それはきっときっと、遠い遠い未来でのお話。
そして、あの猫モドキが通せんぼをしていた先の部屋にて
「と言うか、行き止まりではいなか!!」
ランスが憤慨していた。通さないと、しているのなら何かあるだろうと踏んでいたのだが……。
「まぁ 見事に行き止まりだな。だが、他にも道は多数あった。戻ろう」
「そうだな。さっさとミルの所に行かないと」
「ええ」
ミリとマリアは、ユーリに従うようだが、ランスはまだ怒りが収まらない様子だ。さっきの猫もそうだが、また 動きを止められてしまった?事にもイラつきがある様だ。
「むかむかー……む? これは?」
この部屋の中央に何かがはられていたのだ。
「はぁ、どうしたのよランス。……ん? お札?」
マリアもそれに気がついた。
床に、いかにも≪私は重要なアイテムよ≫≪さぁ拾って、拾って!≫と訴えているかのようにお札が落ちているのだ。
「何かタロットカードの様な札だな」
ランスは、迷わずその札を手に取っていた。ミリも覗き込むようにその札を見る。
「絵柄的に、悪魔の降臨か、何かに使うんじゃないか?」
「ふ〜む。ま、折角だ。ここについて何もありませんでした! じゃ、オレ様には相応しくない! これを貰ってくぞ? がはは」
その理屈はいまいちよくわからいけれど。
「とりあえず、ランスの機嫌が良くなったのだけは良かったな。早めに進めそうだ」
「そうね……。札自体は不吉だけど、ここは悪魔に感謝感謝」
マリアも同感の様で、ランスのあとに続く。そして、部屋を出ようとした時だ。目の前に突然モクモクと煙が立ち昇った。それとほぼ同時に部屋を強力な邪気が包み込む。
「なんだ?」
「!!」
その気配を感じた瞬間、弾かれたようにユーリとミリが剣を構えた。
ミリは引き抜き、ユーリは、柄を握り締める。完全に臨戦態勢に入った。
その邪気の先にいたのは1人
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