第2章 反逆の少女たち
第20話 悪魔の悲鳴
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りかと想ってたが」
「それ、結局はどっちも酷いだろ……」
「……ランスが本当に悪魔に見える。魂とっても害にしかならないんじゃないかな……?」
ユーリは最初に言っていた悪魔の言葉の中で魂の拒否を契約の中に入れていなかった時点でこの事を頭に浮かべていた。だが、それは最初か、もしくは2回目かと想っていたのだが、違ったようだ。
ランスの異名は鬼畜戦士なのだから。
ミリは、ユーリの言葉に結局はどっちも同じだと、苦言を呈していた。突然、絶望に落とされるのと、落とされた上で楽しむの。つまりどっちも性格が悪いのは判るという事だ。マリアはあまりの事に、例え悪魔に魂取られてしまったとしても、害があるんじゃないか?とまで想っていた。
「い、いえ! それは契約違反……の1つでして、願いを増やしたり不老不死の願いと同じで」
「オレ様は駄目とは聞いてないぞ? 最初の2つは聞いていたがな?」
「!!! あ、ああ!! い、言い忘れてた!?」
「がはは、完全にそっちの不手際だな? オレ様はなーんにも悪くないぞ? この願いを拒否するのは契約違反だろう?」
「あ、あう……、で、でも本当の契約は認められてないんです! な、なにとぞ……」
「はぁ……契約を違反するだけじゃなく、人間に願いを逆に乞うとはな、本当に悪魔なのか? お前は。あ〜あ、情けない情けない」
ランスの言葉のひとつひとつがクリティカルヒットだ。通常のダメージの倍は食らっていることだろう。
「(……オレが言われてるあの言葉のダメージくらいはありそうだな。マジで同情するよ……)」
ユーリも何処か哀愁漂う様子で手を合わせていた。悪魔に手を合わせる。……ロゼと同じ位神を冒涜する行為だろう。
「あはは……私、今なら悪魔と仲良くできるかも……」
「不幸属性が強いな、あの悪魔。オレは同情するよ」
ぷるぷる震えている悪魔を見て2人はそう答えていた。そして、最後にはガクリと肩と頭を落とした悪魔のお嬢さん。
「……わ、わかり、ました。受理を……いたし……ますぅぅ……」
その頬には涙が伝り落ちていた……。泣きながらこの場から姿を消す悪魔。
「がはははは!! これぞ、頭脳の差と言うヤツだ! がははは!!」
ランスの勝ち誇る笑い声が木霊したとき。消えた筈の悪魔が空間を破って再び顔を出した。
「うわぁぁぁぁぁん!!!! この悪魔ぁぁ!!! 二度と私の前に現れるなぁぁぁぁ!!!!」
その捨て台詞を吐いて、再びこの場所から姿を消した。
「……あのコからこっちに来たんじゃなかったっけ?」
「まあ、札を取ったのはランスだが……、凄いな、悪魔! って悪魔が言うのか、人間に」
「凄いヤツだとは想ってたが、ここまでとはな……、歴代でもいないんじ
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