第2章 反逆の少女たち
第20話 悪魔の悲鳴
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。ご苦労様マリア」
鏡の間を開けて入ってきたのはユーリだった。
「ぅぅ……、良かった。ユーリさんが来る前に終わってて……」
マリアはせめてもの救いだとほっとしていた。だが、怪しんでいるのはミリとランスだった。
「と言うか、時間がかかりすぎじゃないか? オレとしてはユーリが来るのを待っていたんだがな?」
「ちょっ! なんでよ!!」
「がははは! 貴様の事だ。ちゃっかりこっそり見てたのでは無いのか!? ホモで無いのなら、むっつりすけべぇと言うヤツか? がははは!」
「……はぁ、んなわけあるか」
「ゆ、ユーリさぁん……」
何故か、マリアが涙目でこっちを見ている?ワナワナと体を震わせながら。
「うぅ……、ユーリさん、ユーリさんだけは 味方だって思ってたのに……」
「だから、何でだって! ……何か物凄い既視感があるな」
ユーリは、前にもこんなのがあったなぁ……と、何処か遠い目をしつつ、マリアを必至に宥めていた。
〜リーザス・カスタム間 街道〜
それはとある街道で、3人組が高速うしバスに乗りカスタムを目指していた。
「ダーリン♪ ダぁ〜リン♪」
身体を揺らせながら何度も何度も呟くのはリアだ。ランスに会う為に手土産を持参し、カスタムの町を目指していたのだ。
「ふふ……ん? どうしました?かなみ」
「い、いえ……」
マリスは、リアの事を微笑ましそうに見ていたが、視界の中にいたかなみが、やや身体を震わせていた事に気づき聞いていた。かなみは、軽く肩を触る。
「ちょっと、嫌な感じがしたので……」
かなみは、そう言っていたが、とりあえず 笑顔で答えていた。以前のよりは遥かにマシなのだ。
「……メナドの時に感じたのよりは、全然マシだけど……一体なんなんだろ」
かなみはこめかみに、人差し指を当てつつ考える。考えている人物は勿論、あの人の事。以前の悪寒は、全身の毛穴から汗が噴出しかねない程の不快感もあって、想いが根底から否定された気分。
でも、今は……なんだか、自分の事をもっと見て欲しい、とか、何故か想っちゃって。くのいちの女の技術の本も見てみようかな?とか想っちゃって……顔が更に赤くなってしまう。
「……カスタムに行ってみればわかることじゃないですか? かなみ」
「っっ!! ええ、マリス様 ど、どうして私が考えてる事が??」
「頭の中で考えてたつもりだったみたいですけど、ずっと口に出してましたよ?」
「ええええ!! ……ぁうう。あうっ……」
かなみは顔を赤らめて、座席の下へと沈んでいった……。どこから、口に出していたのか。恥かしくて聞くことも出来ない……。
「えへへ……、ダーリン。私の事きっとお嫁さんに
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