第2章 反逆の少女たち
第19話 マリアの受難
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王国国王ザーハード6世に仕えておった親衛隊副隊長、バ・デロス・ガイアロードじゃ」
「親衛隊服隊長!? わぁ、凄い!」
「大仰な名前の癖に、今はミイラ男か? 情けないぞ、がはは!」
「成程……リンゲル王国なら、聞いた事があるし、この作りにも納得できるな。……が、あの鏡だけがわからんな」
ユーリは、ピラミッドの作りを見て、過去の文献を見た時にあったリンゲル国の事を思い返していた。構図が確かに記憶の中にあるそれと同じである。……だが、あの明らかに意図して作られたワープ装置だけはわからなかったのだ。
「あ〜、アレは国王が作ったんだよ。あん人は性欲の悪魔って名もあったからの」
「むきぃぃぃ!!! 感心して損した!! アンタの王のせいで酷い目にあったのよ!!」
マリアはミイラ男につっかかって言った。どうやら、あのワープ装置を起動するキーとなる鏡の前の行為は国王自らが仕掛けたとの事。……国王の性癖までは後世に残してないみたいだ。
「がははは、随分昔の田舎の王にしては中々見所があるヤツでは無いか!」
ランスは笑いながらそう言っていた。
リンゲルと言う国は全く聞いた事が無い為恐らくは滅びているとランスは悟り、その理由から田舎の国と決め付けていたようだ。……確かに、滅びたことは間違ってはいない。
ただ……、それは戦う相手が悪すぎたのだ。相手は……。
「まーお嬢ちゃんには ワシから詫びよう、じゃが、許してやってくれ ワシから見てもアホな王だと思ったが……、平和を愛する国王じゃったから」
何処か遠い目をしているミイラ男。
「ぅぅ……、そんな言われ方したら、怒れないじゃない」
「それで、あの鏡の命令は他にどんなのがあるんだ?」
「ええっと……あれじゃな。何処までワープ装置を解放したんじゃ?」
「パンツと胸かな?」
「わぁーー! 全部が私じゃない!!」
「がははは! オレ様もそれは是非聞きたい!」
さっきまでの遠い目はどうしたんだ?と突っ込みたくなるが、とりあえずほっとこう。じめじめした空気よりはこっちの方が良いだろうから。
「ああ、そうだ。鏡の命令より、ミルと言う娘を探してるんだ。オレの妹でな。何か心当たりは無いか?」
「ミル? その娘かどうかはわからんが、4つ目のワープ装置の先で娘の話し声を最近耳にするぞい。因みに、位置的にはその部屋はワシの部屋、つまり此処と壁を挟んだ隣でな。それなりの大きさの声なら、ここまで声が響いてくるんじゃよ」
「話声? 誰かと手を組んでいるのか……。だとすれば厄介だな」
「いや、多分幻獣と遊んでるんだと思うわよ。ミルの遊び相手だし」
ユーリの言葉に首を横に振るマリア。
100%とは言えないが、最近ではその光景がよくあったからだ。
「が
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