第2章 反逆の少女たち
第19話 マリアの受難
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人は??」
バードが誰かを抱きしめているのを見て、身体が固まってしまったようだ。シィルは、驚いていはいたが あの状況から抜け出せて少しほっとしていた。何より、牢屋の外に出る事が出来た事もそうだろう。
彼女の名は《今日子》
情報屋の真知子の妹であり、行方知れずになってしまったと思っていた娘なのだ。そしてどうやら、バードと知り合いみたいだ。
「今日子……!!」
「……いいわ、またねバード。別に助けに来たわけじゃないのよ。ランの持つ生命の鏡を奪いに来たついでなんだから……」
そう言うと、今日子はそれ以上何も言わず すたすたと出て行ってしまった。
「……行こうか」
「ええっ!」
バードは、今日子が出て行ったのを確認すると、静かにシィルに向かって言った
シィルは、バードと今日子の会話に何処か落ち着かない様子だったが、この場所から早く出てランス達と合流する為に気を引き締めなおしていた。
……つまり、バードと言う男は ガールフレンドがいるにも関わらず、シィルに告白したのだ。そして、毎回冒険に出る度に隣に立っている女性は変っているとか。その辺りはランスにも似たり寄ったりだが……それはとりあえず置いておこう。
こうして、バードとシィルは牢屋を後にしたのだった。
〜迷宮≪地獄の口≫ピラミッド迷宮 棺の間〜
マリアは、一足早く部屋の中へと入っていた。
目の前にあるのは大きな棺。何故かマリアは目を輝かせている。
「すごいわ! 棺だわ! すごい、すごい、感動だわ! 早く調べてみましょう!!」
マッドサイエンティストの彼女、どうやらピラミッドの棺に学術的興味を覚えたようだ。明らかに喜びの表情をしている。
「女の子なら、怖がったり……とかあると思うが、まぁ、マリアだし無いか」
「変態娘と言う奴だ」
「オレは、怖くも無ければ、興味も無いな」
やや、冷やかな目でマリアを見てるユーリ達。
でも、その事に気づいた様子はまるで無いマリアはそのまま目を輝かせて。
「早く開けてみましょうよ!」
「げーっ、この変態」
「先を急いだ方が良くないか?」
「オレもそれに賛成だ」
「でも、でも、手がかりになるかもしれないよ? 本当は、これ持って帰って研究したいんだけど……」
マリアは、どうやらこの大人の人間が2,3人は余裕で入ろうか?と言う大きさの棺を持って帰ろうとしていたようだ。
「無茶言うな」
「重いだろ、やめろ」
3人によっ
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