第2章 反逆の少女たち
第18話 鏡の御指示
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り、あの轟音と爆撃を生み出したのはその武器からなのだ。ワープ装置で飛んだ先で、マリアが発見したのは採掘場。そこで、大量のヒララ鉱石を手に入れたのだった。マリアはそれにより、一気に戦力として申し分の無い戦員となり グリーンスライム達をチューリップで吹き飛ばし、戦闘音のする部屋へと踏み込んでいったのだ。
「普通は無いんだぞ? こんな展開は。……多分だが、3人の誰かが迷宮を改造して、採掘場をワープさせておいてくれたんじゃないのか?」
「あー……、確か私が頼んだような気が……」
マリアは手のひらに拳をぽんっ!と叩いて思い出すようにそう言う。
「不幸中の幸い、だな。他の魔女達を助け出したら礼を言った方が良いだろ」
「あはは、そうだねぇ」
マリアは頭を掻きつつ苦笑いをしていた。こんな無理難題をしてくれるのは志津香だと自分の中で、結論付け マリアは必ず助けると決意を新たにしていた。
「はぁ……はぁ……、どうやら、敵じゃないみたいだ。……でも、聞き覚えが……」
女戦士は、安堵感からか ついに腰を落としていた。
腰を降ろしてしまった為、もう当分は起こす事が出来ないだろう。もし、このまま目を瞑ったら……。
「(だ、駄目だ……、あいつらがもし負けたら……まだ、寝てられない!!)」
「むむ! 部屋の奥に傷だらけの美女を発見!」
ランスが一気にロックオンをしたようだ。モンスターがまだ複数いて、取り囲んでいる状況。
今は急いで助けた方が良さそうだ。ユーリは、剣の鞘を握り締める。
「おい! 他の雑魚を片付けておけ、オレ様はあの美女を助ける!! 困っているときにはお互いに助け合う事こそが、正しい冒険者の姿だ!」
「はいはい。女限定と付け足しとけ、誤解を生むぞ」
「そんなもん、周知の事実だろ。一文の得にもならん。死体から金を取れるかもしれんが、汚くて触りたくも無い」
「知らないわよ……。そんなの!」
ランスは自分が格好良く助けて、更にお礼(身体で)をゲットする為、ユーリに周囲のモンスターを任せていた。マリアは、その砲撃力を活かして、周囲に近づけないようにする。前衛2人と後衛1人。即席とは言え、構成的には悪くない。
「どりゃああ!!」
「ふんっ!!」
「いっけぇ! チューリップ!」
3人は一気にモンスター達を蹴散らした。数は確かに多いが、一体一体の力は大してない。だが、ユーリは横目で今の今まで戦っていた女戦士を見た。その満身創痍の身体でよく此処まで持ちこたえたものだと。
「………」
だが、その彼女の傍で横たわっている3人の女戦士の姿がユーリの目に入った。もう少し早くにここへ来ていれば、彼女達も……。
だが、もう過ぎてしまった事だ。悔やむ前にせめて、生き残ってる彼女だけ
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