第2章 反逆の少女たち
第18話 鏡の御指示
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にはしなければならない事があり、死んでいった彼女達の無念も晴らさなければならない。
「……こんな所で、死ねない。死ねないんだ!!」
囲まれている一点を狙って、突破を図る女戦士。立ちふさがっているのは複数のハニーたちであり、突貫攻撃で、二体の上体を割り、動きを止めつつ、そのまま勢いを殺すことなく駆け抜け、奥の壁を背にした。背後からの攻撃を防ぐ為。……自身の背中を任せていた彼女達はもうこの世にはいないのだから。
「はぁ、はぁ……これで、ちったぁマシになるってもんだ……」
剣を構えなおし、モンスター達に向き直る。だが、間違いなく体力は減り続けている。もう、自分の命も後僅かしかないと、自分でも判っているんだ。
「死ぬ前に……ミルに……絶対にッ!!」
「こんにちわぁぁ!!」
剣を横に薙ぐ。その一撃はこんにちわの身体を両断するが、こんにちわは、絶命せず、逆にこんばんわとなって襲い掛かってくる。
「ちぃ!! さっさと死ねぇぇ!!」
「ぎゃーー! ……こんばんわぁぁ……!!」
何とか撃退する事に成功した。だが、まだまだ敵は減らない。まるで、順番待ちをしているかのように佇んでいるのだ。人間を嬲るのを楽しんでいるように……。女戦士の傷から血が更に流れ、動きが鈍ったのを見た瞬間に、モンスターが二方向から飛び掛るその時。まるで、部屋事態が震えたかのような衝撃とけたましい爆音が響き渡ったのだ。
「っ……!なんだ!?」
女戦士だけじゃなく、モンスターの群も、一斉に爆音がした方向に振り返る。どうやらその根源は入り口のようで、白煙が立ち昇っていた。入り口を固めていたグリーンスライムがその爆撃で周囲に飛び散っていた。
その白煙の先に見る影は三つ。
町からの援軍か、もしくは魔女達の、敵の増援か。後者ならば、もう命運が尽きたも同然だ。今でも風前の灯だったのだから。
それにあの入り口を吹き飛ばすかのような武器を使われては流石にもうひとたまりもないのだ。女戦士は、緊張感のあまり、生唾を飲み込み、冷たい汗が頬を、背中を伝っているのを感じていた。だが、その緊張していた自分を嘲笑うかのような声が響く。まるで今の状況にそぐわない声だ。
「きゃーーっ! やったーー! ね、見た? 見たよね? これが歴史を変える武器、チューリップの威力よ!」
「確かに圧巻だな……。溜め無しでこの威力か」
「まさか、ピラミッド内にヒララ鉱石が見つかるなんてね! ね? 私が言ったとおりでしょ? 持ってないものは冒険で手に入るってね?」
「がはは、これもオレ様の強運をもったがこそだ!」
白煙が晴れ、現れたのはマリア、ユーリ、ランスの3人だった。
マリアが手に持っているチューリップ1号の砲身からは煙が立ち昇っていた。つま
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