暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第18話 鏡の御指示
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来んなら、いない方がマシと言うものだ」
「なな、むっかーー!! 親切で教えたのよ!!」
「はいはい。さっさと進むぞ」

 ケンカをしてはいるが、そこまで険悪な雰囲気と言うわけでもなく、仲良く口喧嘩という印象が強い。だから、ユーリは仲裁には入るが、殆ど放置していた。

 迷宮では光りが必要不可欠だが、杞憂だった事も良い点だ。なぜなら、あちこちに燭台があり全てが灯っている為迷宮の探索はしやすい環境なんのだ。人によれば、おどろおどろしい光景だと、思わなくも無いが、こちとら冒険者。そんな事にビビッていては勤まらない環境にいるから問題が無いのだ。

「……だがそれでも灯りがつき過ぎの様な気もするが、灯りの間隔が短くないか?」
「あ〜それなんだけど、しょうがないのよ。ミルってば暗いのが苦手なの。自分の部屋を暗くするとかだったら大丈夫なんだけど……、こう言う迷宮の通路とか、ね?」
「暗いのが苦手? まるでガキではないか! がははは!」
「誰を見ながら言ってるんだよ。別に暗いのは苦手じゃないぞ!」
「がはは、誰も貴様の事を言ってるわけではないのだがな!」
「確信犯だろうが!!」

 今度はユーリとランスが……、仲良さそうに口喧嘩をしていた。
 マリアは、ミルについて言おうするが……、口を挟めずに飲み込んだ。どうやら、顔の事、相当に気にしている様子だから。

「ユーリさん。……流石に そこまで悲観する必要、無いんじゃない?」
「……ほっといてくれ」
「そう? よく見てみると、素材としては全然悪くないって思うんだけどなぁ……」
「余所見してると怪我するぞ? こんぼうしか持ってないんだから」
「むっ!!」

 今のユーリに何言っても駄目だろうと判断したマリアだ……。フォローしていたつもりなのに、攻撃の的にされそうだったから。
 そして、ユーリの忠告が的中しそうになる。

「おっ! 高そうな宝石発見! いただきだ!」

 ランスが目の前においてある宝石を発見し手を伸ばした。こういう遺跡系迷宮には高価なものはよく置かれているが、十中八九罠も仕掛けられている。と言うか、冒険者なら無闇矢鱈に手を出すな、と言いたかったが一歩遅かったようだ。

「あんぎゃっ!!! なんだこれは!!」

 まず、ランスの手をがっちりと固定される。そして天井部が開き、ヤリやら剣やらが降り注いできた。

「きゃああ!!」
「ったく、言わんこっちゃ無い」

 ユーリは、天井に向かって剣を振るった。
 すると、迷宮では不自然な風、突風の様なモノが生まれ、次々に振り落ちてくるトラップ武器を弾き飛ばして、直撃を防いだのだ。

「がはは、さすがはオレ様の下僕一号! ……って、ぬがあぁぁ!! 抜けんではないか! 何とかしろ!」
「折角助けてや
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