第2章 反逆の少女たち
第17話 神隠し
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んで、ランスは……。ま、いいか」
「いいか、とはなんだ。……だが、オレ様も流石に言いたく無い。……教会に淫乱シスターがいた……」
「あ、はは。やっぱり。あの一は気にしないに限るわよ? ランス。ちょっと変った人だしね」
「あれは、ちょっと何処ろではない。見た目は普通に美人なのにオレ様がヤル気が出ないとは……」
憔悴しきった様子のランス。……予想的中である。ランスならどうか?とも思わなかったわけではないが、……結果は変らない様子。つまりは、恐るべきシスター・ロゼだと言う事だ。
とりあえず、当初の予定通り、ロゼには、会わない方向に持っていったほうがいいか? と言う結論にユーリは達していた。それよりも、マリアの持っているものに目がいく。筒状のものを両手で抱えているのだ。魔力がなくなった以上は、恐らくそれが武器となるのだろう。
「ところで、マリア。その手に持っている物は?」
「ふっふっふ……よくぞ、聞いてくれました!」
マリアがメガネをくいっと上げて、キランっ♪と光らせた。そして、少しだけ不気味な笑みを浮かべている。その顔だけは、研究室で熱弁していた時のものと同じだ。
「これこそが私の開発した新兵器!その名は……チューr「なんだ?このぶっさいくな物は、新型のこんぼうか?」ぷっ!!」
ランスが割り込んでしまった為、出鼻をくじかれてしまったが、マリアはぶんぶんと手を振りながら答えた。
「ちっがーうわよ! ランスには無駄の無いこの美しい形状が判らないみたいね。これはそんな原始的な武器じゃないわ! 新兵器、チューリップ1号なの!」
高らかにマリアはその筒状の何かを掲げてそう宣言する。
名前だけを聞いても、花のイメージしかわかないのだが……と思ったが突っ込まなかった。なぜなら、今言えば、倍増しトークが帰ってきそうだからだ。だから、マリアとの会話を思い出しながら……。
「それが確か以前に話していた 戦いの歴史をも変えかねない、って言う武器か?」
「そうです! よくぞ、覚えてくれました! 誰にでもお手軽に使える。そして後衛を任せられる為の新兵器!……まだ試作段階。試作兵器って事だけどね」
「ふむふむ。これが魔法が使ってて、よぼよぼならぬへぼへぼになってしまったお前を連れてくのは正直迷ってたが、これで多少は戦えそうだな」
ランスの言うように、今のマリアはフィールの指輪を外した影響でその魔力を殆ど据われてしまった状態だ。ユーリ達をあれだけ苦しめた水の魔法も今は全て使えなくなってしまっていた。だが、その歴史をも変える武器(本人談だが)を持っているのなら、多少を戦力にはなってくれそうだ。シィルの事もあるし、何が起こるか判らない。内心マリアが戦える事がわかってほっとしていた。
「ところで、これはどう
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