第2章 反逆の少女たち
第17話 神隠し
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判るのは結局は憔悴しきって帰ってくるだろうということだな。……これだけは、断言出来る。アイツの対抗馬は、オレは知らん」
マリアとガイゼルは話しながら頷いていた。そして、皆も同意し、結局は全員が頷いていた。
「あら? ユーリさんもロゼさんをご存知なんですか?」
「あー……、まぁな。以前色々と合って」
「そういえば、私も聞いてませんね? ロゼさんとの出会いについてとか」
マリアは気になったのだろうか、ユーリにそう訊いた。色んな意味で恐れ?られているロゼだから気になった様だ。そして、真知子も興味津々な様子だ。
「ま、何も言ってないからな」
「聞きたいです」
「………。今?」
「はい! ランスさんがロゼさんの所に行く以上は、中々帰ってこないと思いますし」
「……はぁ、今回の件が終わってからにしないか? 真知子さん。目を輝かせているのに悪いが」
情報屋である彼女。知らないことにはとても貪欲なのだろうとユーリは思っていたが、その実、ユーリとロゼに関しては昔から気になっていたのだ。
「そうですか。判りました。……約束、ですからね?」
「はいはい……」
「……私も気になるかも」
マリア自身も気になったようだ。ロゼとユーリと言う出会いに。
そもそも、あの人は≪人間≫に興味が無かったはずだがと首を傾がせていた。その彼女が興味を持っている人間。……気にならないわけが無い。
「町一番の変人の事はランス君に任せておいて、チサを頼めないか……?」
ガイゼルは置いてけぼりになりかかっていた。
当然、チサの事を一番心配しているからそう言うしかないのだ。真知子も今の状況は重々承知であり、好奇心等で出た言葉だったが、約束をした以上は直ぐに身を引いた。
目の前の男は約束を違えるような人とは違うのだ。
そして、男に二言は無いとも、言ってくれている。
「チサさんの事、頼みました」
「ああ。任せてくれ」
「私も、必ず助けます」
ユーリもマリアも頭を下げ……、そして地獄の口へと向かう為に家を出て行った。その外での事。
「あ、そうだ。ユーリさん。私ちょっと用事を思い出しましたので、先に地獄の口の前で待っててくれませんか?」
「ん? ああ、いいよ。町の住人に見つからないように気をつけてな」
「勿論ですよ。それじょあ、また後で」
マリアを見送った後、ユーリも向かおうとしたとき。
「ユーリさんっ! ちょっと良いですか?」
真知子も家から出てきてユーリに声を掛けていた。
「ん……? どうかしたのか?」
「はい。すみませんが、もしどこかで今日子の姿を見かけたら、すぐに家に戻るように伝えてもらえませんか?」
「今日子さんを? ……どこかに行ったのか?」
「ええ、
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