第2章 反逆の少女たち
第16話 指輪の真実
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られるのは身を切られるような苦しみだろう。……そして、裏切る側の人間の真意がわからない。……判りたくない。
あの時に言っていた言葉の全てが嘘だったのだ。
利用していたとは言え、少しも情が沸かなかったのか?
と憤怒する思いだ。
マリアを見ていたらその思いが強くなる……。
「……それが、反逆へと繋がるんだな」
「ええ。そう。魔力の溜まりきったこのフィールの指輪を4つ全て着ければ、無限の魔力が手に入るとラギシスが言っていたの。ラギシスは、私達の魔力を奪う為、時が来たら指輪を必ず奪いに来る。……それは、私達の魔力喪失に繋がる事。町を守る為に魔力つけたのに、それを失うわけにはいかないし、何より皆ラギシスが許せなかった。だから戦いを挑んだの」
「そして、四魔女側が勝利、と言う事だな。がはは。利用していた癖に、逆に殺されるとは、まったくアホなジジイだ」
「だが、地下に沈んだ、と言うのは? お前達の意志ではないのか?」
「それについては、詳しくは判らないの。……でも、推測するに、多分戦いの衝撃を受けたからだとしか」
全てが辻褄が合う。
ラギシスたちの話も勿論辻褄は合うが、疑念が晴れない思いも強い。……が、マリアの話には疑念を晴らす説得力があり、そして辻褄も合っている。100%マリアの話を信じるわけではないが、現時点で、どちらを信じるか……と言われれば、もう後者しかないだろう。
「ラギシスにはまた、話を聞きに行かなければならないな」
ユーリがそう口にすると、マリアの目が見開かれた。信じられないと言った表情で見開いてる。
「……? どうかしたのか?」
「……待って、『ラギシスに話を聞きに行く?』って、どういうこと!? アイツが生きてるの? 確かに殺したはずなのに!!」
マリアが驚くのも無理は無い事だ。人間の幽霊など結構稀少なもので、見た事あるという人など殆どいないだろう。
こんな田舎町では尚更だ。
「そうだな。言ってなかった。……生きているか? と聞かれれば、首を横に振る。アイツは確かに死んでいる。……が、地縛霊となって自分の屋敷に今も漂っている」
「……なるほど、なら後で見に行かないとね。……今度こそ、消滅させてやる。成仏じゃ生温いわ……。」
マリアの目に明確な殺意が篭る。……無理もない話だ。
「事の経緯はわかった。次だ次」
「次?」
ランスが珍しく話しを進めた。元凶はラギシス。それはもう判った。次は彼女達についてだ。
「なぜ、迷宮の中なんぞに引きこもったのだ?」
その事だった。が、その事に関しても想像がつく。≪着けてはいけない指輪≫ その真意はまだ、何かがあると言う事だろう。
「……指輪の影響がある、と言う事だな?」
「ええ。この指輪に
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