第十六話
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だろうか?真正面から来られたら勝ち目なんてないんだけど……
普段の姿は仮のもので、本当は世界を滅ぼしかねない『魔女』であるティアや、今日はまだ来ていないあいつがいない俺では、何かできる気すらしない。
若干、冷や汗をかいた。
「ま、まあ。さすがにそう頻繁に遭遇しないだろ」
「つい最近、私とテンさんがありましたしね?」
「その中でまた、って言うのはないと信じたい」
どっちの件にしても本気で命の危機を感じたんだ。
だから、物語を集めないといけないにしてもあんな思いをする機会は減らしたい。
と、そんなことを若干祈っていると。
「おー、神無月はいるかー?」
と、なんだか最近珍しくなってきている、俺のことが名字で呼ばれるということが起こった。
「うん?」
ティアもその音源の方を見ると、そこには隣のクラスの担任の先生がいた。見た目は地味で眼鏡というなんだか漫画やアニメのモブ教師っぽい見た目。だからこそむしろ目立つことも多い先生なんだけど……。
「えっと、なんでしょうか?」
だからこそ、俺としてはなんで呼ばれたのかが気になる。何かやらかしたのだろうか?
「ああ、悪いな。いつもの通りというか、また『あの期間』に入ったみたいだから、色々と持って行ってもらえるか?そろそろ一週間になる」
「ああ、そういうことですか。分かりました。また放課後にとりに行けばいいですかね?」
「STが終わったら隣に来てくれれば渡すから、そうしてくれ」
何かと思ってビクビクしてみたら、そう言う話か。いつものことだからなんてことはない。
「それじゃあ、たのんだぞ」
「はい、了解です」
と、そう返事をしたら隣のクラスの担任は出ていった。さて、これで今日の帰りの予定が出来たな……
「えっと……カミナ君?今のって?」
「ああ、そういえばティアは知らないんだっけか。去年も何回かあったんだけど」
ま、そう重要な問題でもないし行ってもいいか。ティアくらいの有名人なら向うも知ってるだろうし、何なら一緒に行ってもよさそうな気がする。というわけで。
「そうたいした問題じゃないんだけどな。幼馴染が引きこもり期間に入ったみたいだから、授業のノートのコピーとかプリントとか届けに行くんだよ」
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