第十六話
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じゃないですか?ケホケホ」
そんな会話をしながら俺は席を譲って軽く机に腰掛け、ティアが俺の席に座る。
そう言う配置での会話であるのだから、当然のように俺は彼女を上からの視点で見ることになるわけで。さすがに服をちゃんと着る子であるのだからその程度で胸元が見えるというようなことはないのだけれど、それでもその豊満なお胸さまは上から見るとまた素晴らしいわけで。
本人がそう言う感じの子ではなこともあって、困ってしまうくらいのかわいい子である。特にこちらのそう言う視線に見えてしまっているという要素が絡んだ時の恥ずかしがる姿と言ったら、天下統一できるレベルだ。
そんな彼女は当然ながら人気があり、男子たちは睨むように、女子たちはそんな男子達を睨みつつ俺を牽制するように、そんな視線を向けてくる。特に、同じ部活のアレクなんかはそれだけで人を殺してしまえそうな視線を向けてくる。そう言えば、よく『視線だけで人を殺せそう』なんていう話はあるわけなんだけど、そこからロアが生まれたりするんだろうか?
と、そんなクラスメイトからの視線に気付いていなさそうに見える彼女は、柔らかく微笑んで話を再開させてくる。
「カミナ君はどう思いますか?この事件について」
「そう言う話をするのはやぶさかではないのだが、ティアさんや?俺の名前はカミナではないのですけれども」
「じゃあ、神無月君と呼びましょうか?」
「何とも距離を感じる呼び方だなぁ」
「では……『凪、君』とかですか?」
「その表情にその呼び方の組み合わせは殺人的すぎるので、ティアはカミナでいいです、ハイ」
「ふふっ、ではこれからもカミナ君、ですね」
ホントにあれだな、この手のやり取りは恒例化してきているな。
「それにしても、だよなぁ。とりあえず一番思うのは巻き込まれたくない、だなぁ」
「なくなってほしい、とかではないんですね?」
「そりゃなくなってほしいのが一番なんだけど、ここまで犯人の情報が存在しないとなると捕まらなさそうだし、ならせめて、て感じで」
「確かに、そう考えるとそうなるのかもしれないですね」
「まあ、あんまり大っぴらに言える意見ではないんだけどさ」
だからこんなこと、友人の中でもごく一部にしか言えないような考えだ。
「俺はとりあえず、この間みたいないいことがある中で過ごしていきたいなぁ、って」
「ああ、あの……えっと、思い出されるのは若干恥ずかしいんですけど」
「記憶の中からデータの中までしっかりと鮮明に記録しております」
「あぅ……」
と、俺の返答に対して顔を赤くしてモジモジするティア。今の内容をはっきりと口にすれば俺はクラスメイト全員によって殺されること間違いなしなので言えないのだが、さっき言ったものの中にはティアの水着姿が入っているのだ
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