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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
ありふれた冒険譚◆初めての絶望、そして希望
第十一話 月夜の黒猫団
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ええと、質問の意図がすこし分からないのですが……分からないんだけど?」
「そのまんまだよ。攻略組になりたいとか思う?それとも経験値をたくさん取ってズルした嫌な連中だとか思う?」
「あぁ、そういうことなら、僕たちはいつかは攻略組の仲間入りをしたいと思ってるよ。仲間の安全が第一だけどさ、それなら始まりの街でじっとしていればいいわけで、それでもこうして迷宮区まで出かけてレベル上げをしているのはやっぱりいつかは攻略組に入りたいからなんだ。」

そっか……とマルバはつぶやく。マルバは彼らを信じることに決めた。彼らなら、マルバのレベルを聞いても非常識だと言って罵ったりはしないだろう。

「うん。それじゃあ最初の質問に答えるね。僕のレベルは32。ここにはボス戦でドロップした防具の強化素材を探しにきてたんだ。」
「え、それじゃ……攻略組、なんですか?」
「うん、そういうことになるね。」

改めてマルバを見つめる月夜の黒猫団のメンバー。すると、サチと名乗ったギルドメンバーの紅一点の長槍使いが驚いたように声をあげた。
「あ、もしかして……《双剣》のマルバさん?」
「うわ、その呼び方って広まってるの?嫌だな、実力もないくせに二つ名がついてるのなんて僕くらいなもんだよ。」

再び口を開くケイタ。
「攻略組、だったんですね。それじゃ、僕たちは攻略組の戦いを間近でみたことになるんだ。いや、もしレベル帯が近いのならメンバーに誘おうかと思ったんだけどね、さすがに無理そうだな……」
「うーん……、君たち、攻略組になりたいって言ってたよね。でもそのスキル構成じゃあ上層まで行くのは厳しいと思うんだけど、どうする気なの?」
「ああ、それはほら、サチのメインスキルは長槍なんだけどさ、まだスキル熟練度が低いものだから、今のうちに盾持ちの片手剣士に転向させようと思ってるんだよ。」
「なるほど……そうだな。じゃあさ、ついでにもう一つ質問。君たちと攻略組ってなにが違うんだと思う?レベル以外に。」
「意志力、かな。彼らは何が何でも仲間を守り、全プレイヤーを守ろうっていう意思に満ちているんだと僕は思う。そういう力があるからこそ、ボス戦に立ち向かえるんじゃないかな、って思うんだ。」
「それじゃあ、君たちは意志力が足りないから攻略組になれないってこと?」
「……いや、僕たちはこのままレベル上げを続けていつかは攻略組になろうと思っている。気持ちだけでは彼らに負けているとは思わないよ。」
「じゃあ、やっぱり意志力以外にも攻略組を攻略組たらしめている何かがあるってことになるよね。」
「そう、だね。」

そこで一旦言葉を切るマルバ。少し考えてから、再び口を開く。

「君たちにかけているものは二つだと僕は思う。まず、君たちがさっき言った、『意志力』。でもこれは君たちに欠け
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