暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第15話 敗北の魔女
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いただろう。でも、自分が出会い、そして真に好きなのは……1人だけだから。

「何をしておるのだ。さぁ、2人ともイクぞ。マリアをお仕置きをしてやるのだー!」

 ランスは がはは、と笑いながら奥へと向かっていった。2人も苦笑いをしつつもランスに続いていった。




 シィルが見つけた鍵。にんじんの鍵を使い迷宮の奥へと入っていく。




 すると、ネイの情報どおり研究所らしき扉の前に美しい彫刻があった。女神の彫刻は、まるで扉を守るように配置されており、動く気配はまだ見えないが……。

「恐らくは、部屋に入ろうとすると、防衛するんだろうな。ネイ達のパーティはそれで、一気にやられたんだろう」
「がはは。その程度でやられるからへっぽこ三流一団と言うのだ。こんなもの、部屋に入る前に叩き壊してしまえばいいんだ! とぉー!!」

 ランスは、迷わず剣を振りかぶり、その彫刻、女神像を破壊しようとしたが、その瞬間。轟音と共に2体の彫像が動き出し、その目が光ると同時に言葉を発した。

『我らが眠りを妨げる者共よ……』
『代わりに、永遠の眠りにつくがよい!』

 一気に2体は戦闘態勢に入ってきた。

「えぇい、嘘つきめ! 部屋に入ろうとしなくても動き出したではないか!」
「馬鹿か! あれ、オレが作ったわけじゃないんだ。んな完璧に判るわけないだろうが!」

 2人はぎゃいぎゃい言い合っているが……、今はそれ所じゃないと思うのだが。シィルは何とか宥めようとするけど、上手くいかず。像の方が先制攻撃をしてきた。

『『水雷!』』

 2体の像は、一気に水魔法を放ってくる。その魔法は初級に位置するものだが、厄介な事に攻撃の速度が速いのだ。指先から飛ばした水の塊を撃ちはなってくる。

「うおっ!」
「っとと」

 ランスとユーリは横っ飛びをし、その場を離れた。言い合っている暇はもう無い様だ。

「とりあえず、とっとと片付けるぞ」
「がはは! 像如きがオレ様に敵うものか! 直ぐに土塊に変えてくれるわ!」

 ランスとユーリは、素早く二手に別れ1体ずつ其々で対峙した。

 水雷の威力自体は初級のモノ。

 だが、使い手の力量次第でどうにでも化けるもの。ユーリは、さっき撃ってきた≪それ≫を確認する。着弾点を確認する。
 そこには20〜30cm程になるクレーターが出来ていた。

「成る程、当たれば≪痛い≫程度ですまなさそうだ」

 ユーリはそう判断すると、剣の柄を握る。

「接近戦はオレ達がする。シィルちゃんは、後衛から援護を頼む」
「はいっ!!」

 シィルの返事を耳で確認すると、ユーリは即座に抜刀をし、魔法を放つ為に伸ばしていた指先を切り落とした。一瞬水雷を撃つ方が早かった為、魔法
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