暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第15話 敗北の魔女
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!!」

 飛び掛るランスに向かって即座に水雷を撃ち放つ。初級の魔法ゆえに速度は中級の魔法を遥かに凌駕する。そして……。

「ぬあっ!!」

 ランスはずっこけた。
 飛び上がったとき、ユーリに脚を?まれた為だ。

「ブッ……! 貴様何をする!!」
「ランス、着弾点を見ろ」

 ユーリはそれ以上何も言わず、ランスにその水雷の≪跡≫を指差した。

「げ、なんだ? あの穴は!?」

 そこには、ぽっかりと大きな穴が出来ている。
 さっきの彫像は20〜30cm程度の穴だったが、その倍はありそうだ。つまり倍以上の威力。それに、直撃後に発生する衝撃波で辺りに爪跡をも残しているのだ。

「す、凄い威力です……」

 シィルは思わず絶句する。さっき戦った彫像が使っていた水雷よりも明らかに威力が上なのだから。そもそも、初級の魔法は名の通り、属性は別にしても初めに覚える魔法。入門編の様なものだ。なのに、この威力。

 つまりは≪指輪≫の力だとしたら……、末恐ろしい凶悪な兵器と言える。

「オレ様がお仕置きをするのだ!この程度、なんでもないわ!」
「ふんっ!驚くのはまだ早いわ!水雷!水雷!!もう纏めて水雷×4!!」
「ぬが!!連発するなど卑怯では無いか!」
「厄介だな。あの威力で連発か。」

 ランスは悪態をつきながらも、直撃を寸前の所で回避。避ける避ける。ユーリも避けつつ、剣で叩き落す。叩き落した時に伝わる衝撃も相当なものだ。
 これも指輪の力だろう。初級とは言え、ここまでの速射は普通は出来ないし、この威力も異常なのだから。

「えい! 炎の矢!」
「ふん! 炎なんて、水の前では無力よ! 威力も大してないし! 水雷!!」

 シィルも後衛から応酬するが、マリアも余裕をもってそれを全て撃墜する。
 空中でぶつかり合う2つの魔法。威力は圧倒的にマリアの方だが、弱めるのには十分であり、直撃をするリスクもかなり軽減されている。

「炎の矢! 炎の矢!!」
「ふんっ! 水雷! 水雷! すいらーーい!! もいっちょ、拡散! すいらーーい!!」

 互いに連発するマリアとシィル。だが、指輪というブースターを持っているマリアと威力をやや高めてくれる杖しか持っていないシィルでは明らかに分が悪いのだ。

「いけ! シィル!! ……うおっ!!」

 威力が落ち、へなへなになってしまった水雷などおそるるに足らないとばかりランスは思っていたが、速度が遅くなり、威力は軽減されたとしても、それは水の魔力の塊だ。頬に掠めた感触。恐らく直撃でもすれば、頭蓋や顎が割れる可能性もあるのだ。

「ふん! これで止めを刺してやるわ! 迫撃水!!」

 マリアは、無数の水雷の壁に隠れつつ不敵に笑う、そして3人に向かって巨
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