第2章 反逆の少女たち
第15話 敗北の魔女
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剣を仕舞うと、倒れている像を見る。見てみれば、それなりに高そうな像だ。
ユーリの方は粉々に爆発してしまったが、ランスの方はまだ破片が大きい。
「シィル。この彫像は持って帰るぞ。キラキラしてるし、中々美人の像だ。綺麗に接着剤でくっつければ、家のいいインテリアにもなるだろう!」
「え……? でも、かなりボロボロですよ……?」
「パズルを組むと思ってすれば良いではないか。がはは!」
無理難題を吹っかけて来るランスだ。
《ランスアタック》を直撃した頭は、もう見る影も無いからどんな難解なパズルよりも難しくなってるその破片を見てシィルは思わず唖然とする。……一体いつまでかかるか想像が付かないのだから。
「おいおい。まだ四魔女の1人も捕まえられてないんだ。後にしとけって。先にマリアだろう」
「む……、まあ それもそうか。だが、シィル。回収するのを忘れえるなよ?」
「は、はい」
「がははー! それでは第二研究室へと行くぞ!」
ランスは、さっきまで水の彫像が守護していた扉の方へとずんずんと向かって行った。
「ははは……、まあ直ぐに忘れると思うから。ほっといた方が良いと思うよ。……てか、あれを組み立てるのは無理だ」
「私もそう思います……」
ユーリの言葉に思わずシィルも同意してしまう。
忘れるとは思うが、思い出した時に色々と言われたり、何かされたりしそうだと、思ってシィルは目をうるうるさせていた。ユーリは思う。……シィルはやっぱり虐めたい衝動にかられてしまう属性を持ってるだろうと。
だが、ユーリは判ってなかった。
顔を気にするその時。ユーリ自身もその属性をしっかり身に纏わせていると言う事を。
〜迷宮≪地獄の口≫ 第二研究室前〜
3人は彫像の守る扉の前へと立つ。
「判ってると思うが、トラップが仕掛けられてる可能性もあるから慎重にな。……掛かっても八つ当たりするなよ」
「オレ様がそんなもんに引っかかる筈ないだろう!とは言え、あの2体の像以外にも罠があれば、相当に性格が悪いな。オレ様ほどの強さがあってこそ楽勝に見えるのだが、凡人であれば全滅もしくはほぼ全滅だ。その上罠なのだから」
ランスは、そう言う。だが、いつまでたっても扉を開ける気配は無い。ランスはニヤリとシィルの方を見ると。
「よし。シィル。オレ様の代わりに扉を開ける事を許可する」
「ぅええっ!?」
突然ふられたシィル。当然驚いていたが、嫌だといえるはずも無く、頷いた。
「おいおい。無茶させるなって。シィルちゃん。オレが代わろう」
シィルにさせるくらいなら、体力も防御力も明らかに高い自分のほうが危険は少ないだろう。だが、シィルは左右に首を振った。
「わ、私
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